UAEが仮想通貨に対して厳格化
UAEアラブ首長国連邦当局は、仮想通貨詐欺師が逮捕された場合、最大5年の懲役に処せられる可能性があるとの見解を明らかにした。
金融詐欺から国民を保護するために設計された厳格な新UAE規制によると、仮想通貨詐欺により最高5年の懲役と最高2億7,200万ドル(約312億円)の罰金を受ける可能性があるという。取り締まりは2021年11月、アラブ首長国連のシェイク・ハリファ(Sheikh Khalifa)大統領による法改正の一環として発表されており、同国当局によって承認されていない不正な仮想通貨スキームを取り締まるように拡張される予定とのこと。
UAEが仮想通貨詐欺の舞台に
同国は、2021年に人気が高まったことで仮想通貨取引を受け入れた国だが、企業や起業家の間で採用の波を引き起こし、さまざまな詐欺をもたらした。
実際、UAEはいくつかの仮想通貨詐欺の中心地となっている部分もあり、2021年だけで57億ユーロ(約7,413億円)以上の仮想通貨が詐欺によって失われたことも明らかになっている。仮想通貨詐欺の手口は、ポンジースキームである新しいトークンの投資に基づいたものが多く、2020年と比べてかなりの増加を記録している。
特に、UAE国民は金融犯罪の犠牲者であり、2021年の前半には、ドバイの仮想通貨ユーザーだけでも、このような何百もの詐欺で約8,000万ディルハム(約25億円)を失っており、アラブ首長国連邦の警察は、偽仮想通貨取引と利益を生み出すスキームについて人々に警告を発している。取り締まりの中には仮想通貨関連の広告も含まれており、Al RowaadAdvocatesのハッサン・ヘイズ(Hassan Elhais)氏は次のように述べている。
特定の製品に関する誤解を招く広告や不正確なデータをオンラインで投稿すると、懲役または20,000〜500,000ドルの罰金が科せられます。
DWTC が中心となり規制機関に
仮想通貨詐欺の舞台となる一方でアラブ首長国連邦は、DWTC(ドバイ世界貿易センター)が仮想通貨を取り扱う包括的な区域および、規制機関となることを発表している。
これにより、DWTCは、デジタル資産、関連事業者、取引所など仮想通貨を包括的に扱う特区になり、投資家保護、マネーロンダリング防止(AML)、テロ資金調達対策(CFT)、国際取引の追跡」に関する厳格な基準も設定する予定だ。さらに、ドバイの民間セクターや関連団体との協力を積極的に行い、仮想通貨セクターにとって魅力的な環境づくりを目指していくという。