Binanceトルコがマネーロンダリング違反で罰金
MASAK(MaliSuçlarıAraştırmaKurulu=トルコの金融犯罪調査委員会)は、仮想通貨取引所Binance がマネーロンダリング違反を行ったとして、800万リラ(約8,300万円)の罰金を科したことが明らかになった。
地元メディアの報道によると、MASAKは、マネーロンダリング防止(AML)法としても知られる犯罪収益のロンダリング防止に関する法律、第5549号の監査をBinance Turkey(BN Teknoloji)に対して実施。そのためMASAKは、Binance Turkeyが犯罪手段を通じて取得したマネーロンダリングを防止することを目的とした、AML法に違反したとして、800万リラの罰金を科したとのこと。
トルコのAML法
トルコのAML法では、企業はプラットフォーム上の顧客の個人識別情報を識別および検証する必要があり、名前、生年月日、TC識別番号(トルコの社会保障番号に相当)、身分証明書の種類などが含まれる。
法律は企業が10日以内に疑わしい活動について政府に直ちに通知することを義務付けており、Binance Turkeyはこれらに違反したとされている。さらに、MASAKは、マネーロンダリングとテロ資金供与に対する世界的な規制当局であるFATF(金融活動タスクフォース)と緊密に連携しており、MASAKは10日以内に1万リラの価値を超える取引を報告することに同意している。MASAKは、1996年11月19日に施行されたマネーロンダリング防止法第4208号により設立され、財務省の下でトルコの金融インテリジェンスユニットとして機能する金融犯罪調査委員会である。
一方で、トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdoğan)大統領は、トルコリラの価値低下を取り戻すため、仮想通貨法の提案をしており、まもなくトルコで同法が審議される予定だ。同大統領は、トルコリラの最近のインフレは数学ではなくプロセスの問題であり、リラの価値成長の可能性と可能性を示唆していると述べた。実際、トルコでは法定通貨リラの価値が9月以降、一時的に40%近くまで下落するなか、仮想通貨を購入する国民が増加しており、1日あたりの取引数が100万件を超えている。また、トルコ政府は、トルコリラのリスクを軽減するため、仮想通貨のカストディを行う信託銀行を設立することや、取引所に資本要件を求めることなどを検討していると報じられている。