DatachainとJCBが決済領域におけるブロックチェーン間のインターオペラビリティ関連の共同研究を開始

DatachainとJCBが共同研究を開始

ブロックチェーンデータプラットフォームである株式会社Datachainは、株式会社JCBと共に決済領域における複数の異なるブロックチェーン間の相互接続・流通(インターオペラビリティ)の実現に向け、共同研究を開始したことを発表した。

日本語訳:
DatachainとJCBが「デジタル通貨交換プラットフォーム」を構築するための実証実験を開始したことを発表できることを嬉しく思います。
cosmosibcを使用して、サードパーティの仲介者を信頼せずに相互運用性を実現します。

JCBとDatachainは12月9日(木曜日)、各国の中央銀行がCBDC(中央銀行発行のデジタル通貨)の研究・実証実験を重ねるなか、まずは共同研究の第一段階として第三者の信頼に依存しない異種ブロックチェーン間の相互接続、流通についての共同研究を開始した。DatachainとJCBは今回の共同開発を通じて、決済領域における相互運用性の在り方について整理するとともに、両社の資産やノウハウを融合することで、革新的なサービスの創出を目指している。

異種間ブロックチェーンの相互接続実証実験

Datachainは相互運用性に関する技術を持っているため、第三者の信頼に依存しない異種ブロックチェーン間の相互接続について、JCBのノウハウを利用することでその実証実験を行うことになる。

両社は、既存の法定通貨は相互に幅広く取引が行われているが、デジタル通貨の利用拡大に向けては、デジタル通貨基盤間の相互運用を可能にする交換機能の整備が重要だと考えているとのこと。現在流通している仮想通貨には多くの種類があり、通貨によってはビットコイン(Bitcoin/BTC)やイーサリアム(Ethereum/ETH)などの主要仮想通貨を介し、交換するものもあり、異種ブロックチェーン間の相互接続には大きな需要があるとされている。今回の実証実験では、Relay方式(※1)による異種ブロックチェーン間の相互接続・流通について、IBC(Inter-Blockchain Communication)という異なるブロックチェーン間のトークンを送信するための通信規格を用いた、ハブ構造導入の技術的有用性を検証する。つまり、ブロックチェーン同士で直接検証するのではなく、ハブを利用することで第三者の信頼に依存しない方式での検証を行うことを目指しているのだ。

(※1)Relay方式とは…
サービス利用者が管理者に秘密鍵を渡さずに自動取引を実行できるシステムを言う。

一方で、JCBは2019年12月にブロックチェーン技術を利用したB2B(企業間取引)の決済プラットフォームを開発するPaystand社と提携しているほか、2020年には富士通株式会社と新たな仮想通貨・デジタル通貨の決済連携プラットフォームを開発するための、共同プロジェクトを開始するなどブロックチェーン領域に関心を見せている。