JPモルガンが裕福層の顧客に対し、「社内」ビットコインファンドを提供

JPモルガンが裕福層顧客へビットコインファンドを提供

大手投資銀行のJPモルガンは今週、ビットコインファンドをプライベートバンクの顧客に売り込んでいることがCoindesk報道で明らかになった。

JPモルガンは4月27日付NEXTMONEYの特集記事「JPモルガン、ビットコインファンドを今年夏にもローンチか」で報じたように、NYDIG(New York Digital Investment Group LLC)と提携してビットコインファンドを発表したが、これまでクライアントへの提供は開始されておらず、大きな注目が集まっていた。このファンドは、クライアントにとって最も安全で最も安価な投資オプションとして宣伝されており、JPモルガンからビットコインへの戦略の変化を示していると言える。

米国大手銀行の多くは、プライベートビットコインファンドを提供する準備が整っており、近々多くの銀行がプライベートビットコインファンドを提供するとみられている。

一方で、JPモルガンのジェームズ・ダイモン(James Dimon)CEO(最高経営責任者)氏は、ビットコインの批評家として知られており、長年ビットコインに対して懐疑的な見方を繰り返しており、なかでもビットコインを「詐欺」と呼んで痛烈に批判していた。同CEOは最近、クライアントはビットコインを資産クラスと見なしていると述べている。

JPモルガンはイーサリアムがビットコインを上回る可能性を示唆

JPモルガンは、イーサリアム2.0が数十億ドルの産業になる可能性があると主張し、イーサリアムがビットコインを上回って真の価値のあるストアになる可能性があることを示唆した。

実際、JPモルガンに続いてゴールドマンサックス、バンクオブアメリカ、ウェルズファーゴなどの大手金融機関もビットコインや他の仮想通貨投資製品の提供を開始している。仮想通貨市場に関する規制の不確実性にもかかわらず、これらの金融大手はゲームに参入することを余儀なくされている。その背景には、ビットコインに対する機関投資家の需要の高まりが挙げられており、仮想通貨市場の規制と最初のビットコインETF通過に対する需要が高まる中、裕福なクライアントは仮想通貨への投資を増加させている事が考えられる。

米国消費者が支払いに仮想通貨を使用することにますます関心を持っていることも明らかになっており、仮想通貨ユーザーの93%が仮想通貨使用を検討し、仮想通貨を保有していない人の59%が将来の購入に興味があると述べている。

JPモルガン、ビットコインファンドを今年夏にもローンチか

2021.04.27