ロシア裁判所、銀行にビットコイン取引アカウントのブロック解除を命令

ロシア裁判所が凍結アカウントの解除命令

ロシアで第4の都市Yekaterinburg(エカテリンブルク)の裁判所であるスヴェルドロフスク地方裁判所は、ビットコイン取引を理由にアカウントがブロックされたクライアントのアカウントロックを解除するように、Sberbank(Sberbank Rossii=ロシア貯蓄銀行)に命じたことが分かった。

ビットコイントレーダーのパベル・レブディネス(Pavel Revdinets)氏は、銀行がビットコイン取引でマネーロンダリングに関与している可能性があるため、アカウントとカードをブロックしたとと訴えている。また、Sberbankは同氏に対して、資金源と実行された操作の詳細について説明する文書を提出するように依頼。これに対して同氏は、必要なすべての書類を提供し、マネーロンダリングには関与していないことを証明したが、銀行カード、口座のブロックが解除されなかったため訴訟に踏み切った。

却下後の上訴によって認められた要求

1度目の訴訟は裁判所によって却下されたものの、上訴によってレブディネス氏の要求が認められ、銀行カードのブロックを解除し、リモートバンキングサービスへのアクセスを回復し、アカウントのブロックを解除するように命令が下され、スヴェルドロフスク地方裁判所は、道徳的損害賠償に対する訴訟中の費用を返済するために、5,000ルーブル(約7,500円)の支払いをSberbankに対して求めた。

ロシアの現在の規制は、ビットコインやその他の仮想通貨を支払い方法として認識しておらず、マネーロンダリングでの仮想通貨の使用について深刻な懸念を抱いているため、機密性の高い立場にある公務員がそれらを所有することを制限しているという側面がある。

NEXTMONEYの特集記事「ロシア、無申告仮想通貨取引で懲役の可能性浮上」で報じたように、2022年4月以降、ロシア連邦で活動する市民、個人、および法人は、仮想通貨の保有を宣言し、適切な取引情報をタイムリーに提供しなかった場合、50,000ルーブル(約75,000円)の罰金と、税金の不完全または完全な不払いは、すべての仮想通貨取引の合計税額の40%のペナルティが科せられる。この法案は現在検討中で、最終的に仮想通貨トレーダーに有利になるかどうかは不明だ。ロシア国内では、完全に明確な規制が国内で運用されている現在の規制を緩和し、仮想通貨への投資家により多くの自由を与える可能性があると期待されている。

ロシア、無申告仮想通貨取引で懲役の可能性浮上

2020.11.13