650の米国銀行がビットコイン取引きを提供可能に
エンタープライズ決済大手のNCR(National Cash Register)と、デジタル資産マネージャーのNYDIGが新たにパートナーシップを提携し、コミュニティバンクと信用組合はまもなくモバイルアプリを介した仮想通貨取引を可能にすることが分かった。
最近のフォーブスの記事によると、NCR は現在、世界160カ国のATMやレストラン事業などのPOS (※1)施設にデジタルバンキングサービスを提供。これは、主に食料品店やその他の小売店にPOSソフトウェアを提供する最大のグローバルプロバイダーであり、18万軒に上るレストランにサービスを提供し、45%の市場シェアでセクターを支配している。
Point of sale(販売時点情報管理)の頭文字からきた造語で、流通業において,小売店で各商品単体の販売動向をオンラインで継続的にチェックし、マーチャンダイジングや在庫管理のほか、物流システムなどを統合的に管理し、物品販売の売上実績を単品単位で記録し集計するシステムを指す。
NCRとNYDIGの提携の一環として、米国の主要銀行は、NCRによって構築されたモバイルアプリを介してビットコイン取引オプションを提供できるとのこと。いくつかの大手銀行を除き、仮想通貨資産を保有することは規制上の懸念が払拭できず、これら銀行の大多数が仮想通貨関連サービスの提供を控えている状況である。今回の提携により、NYDIGがこれらの銀行のカストディアンとして機能するため、障壁を取り除く役わりを果たし、2400万人近くの顧客が、サードパーティの取引所を使用する代わりに、銀行からビットコインを直接購入して使用できるようになる。今回のパートナーシップ提携に際し、NCRのあるダグラス・ブラウン(Douglas Brown)社長は、次のように述べている。
私たちは、仮想通貨と戦略的アプリケーションのメリットを強く信じています。そしてそれは、NYDIGによって証明されているように、小売業者やレストランなどの銀行関係にも当てはまります。
2つのフェーズが存在するNCR とNYDIGパートナーシップ提携
NCR とNYDIGパートナーシップ提携には2つのフェーズが存在している。
フェーズ1
NCRの銀行クライアントが、提供されているモバイルアプリを介して仮想通貨を取引、購入、販売できるようになる予定で、NYDIG銀行ソリューションの責任者であるパトリック・セール(Patrick Sells)氏は、この件について次のように語っている。
銀行を通じて、現在の市場での取引手数料よりも安い取引手数料が表示されると思いますが、銀行はその取引手数料をどのようにするかを決定できます。
フェーズ2
最終的にはNCRが自身の資産を管理することになる予定で、仮想通貨を含まないブロックチェーンのユースケースも検討している。さらにNCRは、約20万軒にのぼるレストランやその他の小売クライアントの第2の波に取り組んでおり、仮想通貨での支払いを提供できるようにしていく計画だ。