中国のマイニング取り締まりから回復か
無料でファンダメンタルチャートを提供しているYchartsによると、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のハッシュレートは一晩でほぼ5%上昇し、104 EH / となっており、中国の厳しいビットコインマイナーの取り締まりからの回復し始めていることが明らかになった。
ビットコインのハッシュレートは先週、安価な水力発電が利用できたためにマイニング事業で人気のあった四川省が、NEXTMONEYの6月21日付特集記事「中国の規制強化後、ビットコインのマイニング能力の90%以上が閉鎖」で報じたように、州によるシャットダウン命令を受け、17%低下し、26件のマイニングファームが閉鎖されるという事態に陥っていた。また、中央の禁止方針発表を受け、内モンゴル自治区や新疆ウイグル自治区、雲南省、四川省などマイニング施設が集中している地方が、「中国の内モンゴル自治区が仮想通貨マイニング禁止8措置を設定」などで報じたように、マイニング事業根絶に向けた具体策を公表しており、海外投資家の間で中国という巨大市場が混乱に見舞われるとの警戒感が広がったようだ。
中国当局似夜マイニング禁止政策の影響
中国によるマイニング禁止策は、ビットコインなどの仮想通貨は、大量の電力を消費し、高性能コンピューターで複雑な問題を解くことでマイニングされるため、環境への影響が大きいことや、仮想通貨の性質が違法な資産取引や資金洗浄を後押しするためと説明している。
現在の中国の取り締まりは、国内の3つの決済協会が、仮想通貨取引に従事する金融会社に対する中央銀行の2017年の禁止に続いて5月中旬に始まり、その発表を受けてビットコインの価格は4万ドル以上から30,415ドルに30%下落した。しかし最近になって、多くの中国人ビットコインマイナーが北米やカザフスタンに移転し、昨年同時期よりも1.68%低いもののハッシュレートは回復している。
The hashrate of Bitcoin began to slowly rise, and some Chinese miners' machines began to land in Kazakhstan and North America, but it is expected that it will be difficult to return to 130E in half a year, unless China's policy is loosened. pic.twitter.com/EQp29iumOz
— Wu Blockchain (@WuBlockchain) June 26, 2021
一方で、中国のブロックチェーンジャーナリストであるコリン・ウー(Colin Wu)氏は、「中国の政策が緩められない限り、半年以内に(以前のレベルの)130EHに戻ることは難しいだろう」とコメント。仮想通貨と中国の政策決定の間の密接な関係を強調しており次のように語っている。
私たちは、仮想通貨業界に対する中国の影響を過小評価することはできません。
ウー氏によるツイート以降、Bitmainが所有する中国のマイニングファームAntpoolは1200 PH / s(1秒あたり4兆ハッシュ)低下し、別の中国のマイニングプールであるViaBTCにトップの座を譲った。ハッシュレートが回復した現在でも、ビットコインは4月中旬に過去最高の64,800ドルに回復することはできておらず、現在、その半分以下の価格で取引されている。