Coinbaseリスト、ビットコインブームの中でナスダックにスポットライト

Coinbaseを使って直接上場のテストをするナスダック

直接上場をしたことのないNasdaqInc.(ナスダック)は、最も価値のある企業を使って直接上場するためのテストしようとしていると大手メディアのブルームバーグが報じている。

米国最大手の仮想通貨取引所であるCoinbaseGlobal Inc.は、4月14日(水曜日)、直接上場を通じて株式市場へデビューする予定だ。今回の直接上場は、これまでに数回しか展開されていない従来の新規株式公開に代わるものである。そのナスダックは13日(火曜日)、Coinbaseの直接上場のために1株あたり250ドル(約27,000円)の参照価格を設定し、各仮想通貨関連メディアがこぞって大きく報じた。これは、株式が取引を開始するための要件であり、会社の潜在的な時価総額の直接的な指標ではない。

コインベースの株式は3月上旬に約900億ドル(約9兆8,000億円)のバリュエーションで取引され、会社が公開される前に投資家がプライベート株を取引する最後のチャンスの1つでもあった。Coinbaseの市場価値は1株あたり250ドルで、目論見書に記載されている発行済み株式に基づいて約470億ドル(約5兆円)になるが、この価格で取引が行われる可能性はほとんどないとみられている。これまで、すべての主要な直接上場パターンでは、参照価格を大幅に上回り、Roblox株は取引所が設定した数より42%も高くなっている。

仮想通貨市場で一台帝国を築いたデジタル通貨グループの創設者バリー・シルバート(Barry Silbert)氏は13日(火曜日)にツイートし、Coinbaseの株を250ドルで販売することはないだろうとツイートしている。

仮想通貨ブームに乗るCoinbase

ナスダックはこれまで、保険、金融技術、バイオテクノロジー企業による小規模な直接上場を主催してきたものの、大規模上場させたことはない。株式のプライベートマーケットを提供する取引所の能力、および公開企業が投資家にリーチするのを支援するサービスは、そのセールスポイントの1つであると関係者は語っている。

直接上場は、企業の株式が資本を調達するために新しい株式を発行することなく取引を開始する。これによって株式の希薄化が回避でき、従来のIPO(新規公開株や新規上場株式)とは異なり、多くの場合、既存の企業投資家は、ロックアップ期間(通常は6カ月)の期限が切れるのを待たずに株式を市場に出すことができる

なお、ブルームバーグがまとめたデータによると、ブランクチェックを除く米国の最大のIPO10社の半数がナスダックに上場している。なお、仮想通貨ブームを背景に、Coinbaseは、第1四半期の利益を7億3000万ドルから8億ドルと発表しており、2020年の2倍以上の利益であることが分かった。