Bitcoin Suisse、FINMAへの銀行免許申請の承認の可能性低い=申請を取り下げ

Bitcoin Suisse が銀行免許申請を取り下げ

FINMA(Swiss Financial Market Supervisory Authority=スイス金融市場調査局)は、地域の主要仮想通貨金融サービスプロバイダーBitcoin Suisseへの銀行免許申請を拒否したことを公式サイト上で公表した。

Bitcoin Suisseは、2019年に銀行免許の申請を規制当局に提出。FINMAは現在の同プロバイダーの情報を元に調査を開始し、予後が悪いと3月17日(水曜日)付けで銀行免許申請承認の対象外と決定した事を通知。

この決定に対してBitcoin Suisseは、規制当局がライセンス法に関連するさまざまな要素により、ライセンスが付与される可能性は低いと述べたため、Bitcoin SuisseはFINMAにライセンスの申請を取り下げることを通知し、FINMAはライセンス手続きを終了することを決定したとのこと。

FINMA による申請拒否の理由とは

FINMAは今回の決定に対して、マネーロンダリングを防ぐためのメカニズムに対しての、弱点の可能性を発見したことが主な理由だと説明している。その上でFINMAは、次のようにコメントしている。

規制対象外の企業に対するFINMAの責任は、調査を開始し、必要に応じて、必要なライセンスなしで実行された不正な活動によって監督法に違反した兆候がある場合に是正措置を講じることです。Bitcoin Suisseがブローカーディーラーライセンスを得ることになれば、彼らの利益のためにこれらのライセンスを悪用する可能性があります。

Bitcoin Suisseは直接的には、FINMAの監督下にはないが、マネーロンダリング防止の自主規制機関の監督下に存在する機関であるためそのような判断がされたと考えられている。同プロバイダーは、スイスやリヒテンシュタインなどで銀行業務を開始するため、5千万フラン(約55億円)を目標に資金調達しており、国境を越えた銀行業ライセンスで事業拡大する予定を明らかにしていた。

今回のFINMAの決定により、Bitcoin Suisseの銀行業務がどのような形で実現していくのか、今後の動向に注目していきたい。