韓国政府は議員らに暗号資産開示義務法案を可決
韓国国会の小委員会は5月22日(月曜日)、選挙で選ばれた政府高官に対する年次資産開示要件に仮想通貨やその他の仮想資産を含む法案を可決したと現地メディアが報じている事が分かった。
今回可決された法案は、同国議員を含む上級公務員に対する財産報告および開示の範囲に仮想資産を含めることで、修正案は立法司法委員会を通過すれば、5月25日(木曜日)に開催される本会議で提出される予定で、前日の24日にヘンアン委員会によって召集されるとのこと。
無所属議員キム・ナムグク(Kim Nam-kuk)氏の仮想通貨スキャンダルのさなか、行政安全委員会は公務員倫理法改正案を可決した事で、韓国内外の仮想通貨関係者らが今後の動向を注目している。
韓国の国民は公務員の仮想資産所有権に関する透明性を求める
元民主党所属の一期目の議員は、2021年に約80万枚のWemixコインを所有していたことが明らかになり、現在厳しい追及にさらされている。
これは当時の450万ドルに相当する60億ウォン(約6.3億円)に相当するかなりの巨額でる。現在、韓国の仮想通貨法では仮想通貨などのデジタル資産の申告が義務付けられていないため、キム氏は個人資産開示にこれらの資産を含めていなかった。
現在、政府当局者は株式、債券、宝飾品、ギフト会員権、その他100万韓国ウォン(約760ドル)以上の保有資産を報告する必要があるものの、韓国の現行法ではデジタル資産については含まれていない。公務員による仮想資産の所有権に関する透明性を求める国民の要求の高まりに応えて、複数の議員が同様の改正案を提案している。
2022年5月のルナ(Luna)とテラ(Terra)ブロックチェーンの崩壊以降、韓国の議員らは仮想通貨と関連資産の規制を巡る一連の活動に取り組みを強化。これには、2023年4月に提案された包括的な仮想通貨規制パッケージが含まれており、関連する犯罪に対して罰金や懲役1年から終身刑までの増額による厳しい刑罰を課すことを目指すものとなっている。なお、修正案は水曜日に議会立法・司法委員会に提出され、その後今週後半の本会議で提出されることが予想されている。