トーレス判事がリップル幹部に対するSEC訴訟却下命令に正式署名

トーレス判事はリップル幹部に対するSEC訴訟却下命令に正式署名

アナリサ・トーレス(Analisa Torres)連邦地裁判事は、リップル(Ripple)社幹部ブラッド・ガーリングハウス(Brad Garlinghouse)氏とクリス・ラーセン(Chris Larsen)氏に対するSEC(米国証券取引委員会)の訴えを棄却する命令に正式に署名したことが明らかになった。

日本語訳:
速報:トレス判事、ブラッド・ガーリングハウス氏とクリス・ラーセン氏に対する訴訟を正式に却下する命令に署名

同判事は2023年10月23日(月曜日)付けで同命令に署名し、SECがリップル社幹部に対して申し立てた請求が、予断を持ち、費用をかけずに全面的に棄却されたことを強調したとのこと。

SECがガーリングハウス氏とラーセン氏に対する告訴を取り下げる意向を明らかにした数日後の出来事であり、2020年12月22日、SECは2人が機関投資家へのXRPの提供・販売を通じてリップル社に資金を調達したと主張し、幹部に対するほう助・教唆の告発。さらにSECは、個々の被告が個人的に総額約6億ドル(約899億円)のXRP未登録販売をしたと主張しており、これらの取引が米国証券法第5条に違反すると申し立てており、SECは次のように述べている。

訴状は、被告らが連邦証券法の登録規定に違反して、XRPのオファーと販売を登録しなかった、または登録の免除を満たさなかったため申し立てを行った。


SECはXRP機関投資家向け販売を投資契約と判断

注目すべきは、リップル社の幹部に対する告発が、同社XRPの機関投資家向け販売に関連していたことであり、SECはリップル社のXRP販売を機関投資家向け、プログラマティック、その他のディストリビューションの3つに分類している。

SECのリップル社幹部に対する訴訟はXRPの機関投資家向け販売に関するもので、判事はこれを投資契約であると判断したため、裁判所は当初、この訴訟の一部を来年までに裁判を行う予定としていた。しかし、SECがリップル社幹部に対する告訴を取り下げたため、裁判は行われなくなった。

リップル社幹部に対する訴訟の棄却を受けて、仮想通貨コミュニティ、特に法律アナリストは規制当局の次の動きを推測しており、フレッド・リスポリ(Fred Rispoli)弁護士を含む大多数は、SECが和解する可能性が高いと推測している。同弁護士によると、当事者はすでに和解のためにリップル社がいくら支払う必要があるか交渉しているという。

一方、トーレス判事が最終判決を下した後、SECは上訴することも可能で、既報の通り、SECは以前、7月13日の略式判決に異議を唱え、即時抗告を行うべく努力していた。実際、ガーリンハウス氏とラーセン氏に対する告訴を取り下げたことで、SECは控訴することを選択した場合、より早く控訴できるようになったが、これは最終判決後にのみ可能だ。しかし、裁判所はSECの仮抗告認定請求を却下し、最終判決まで待つよう命じており、今後、SECがどのような対応を取るのかについては明らかになっていない。