国連専門家、北朝鮮に2億8100万米ドルのサイバー盗難を指摘|ロイター:KuCoinが被害者の可能性を指摘

国連専門家が北朝鮮のサイバー盗難を指摘

大手メディアのロイターは、昨年9月、仮想通貨取引所から2億8100万ドル、約294億円相当の仮想通貨盗難事件に関する国連の予備調査について、北朝鮮の関与を指摘していることが明らかになった。

NEXTMONEY北朝鮮のサイバー攻撃、仮想通貨で3億ドル奪取=国連パネル」で報じたように、先日、国連安保理の北朝鮮専門家パネルの報告書草案が提出された。提出された国連安全保障理事会メンバーへの機密報告総案によると、ハッキングに関連するブロックチェーン取引により、仮想通貨取引所KuCoinを犠牲者として指摘されている。さらに、北朝鮮は制裁を回避するために核および弾道ミサイルプログラムを支援するため、盗まれた資金を使用したと非難している。

WhaleAlertのアナリストであるフランクヴァン・ヴェールト(Frankvan Weert)氏は次のように述べている。

これは北朝鮮によるKuCoinのハッキングであるに違いありません。その期間中、他に重大なハッキングはありませんでした。

国連安保理の草案によると、両方のハッキングに精通している情報源による話として、攻撃者はDeFiプロトコル、つまり自動化されたトランザクションを容易にするスマートコントラクトを悪用していたとのこと。つまり、ハッカーは集中管理された取引プラットフォームを迂回するため、分散型取引所(個人から個人への通貨スワップを手配することで機能する)を通じて資金を集めようとしていたと考えられている。しかし、これらの資金は違法なものとして報告されていたため、KuCoinは盗まれたデジタル通貨の80%以上を回収できたことを明らかにしている。

KuCoinのCEOであるリュウCEO(最高経営責任者)は、KuCoinはハッカーが誰であるかを発見したと述べたが、法執行機関の要請により、事件が終結した後にのみ彼らの身元を公表するとしている。なお、国連制裁モニターによる最新の報告書は、「2020年の明らかな傾向として、北朝鮮のサイバー攻撃者が世界中の防衛産業に対して攻撃を行っている」と結論づけている。

北朝鮮のサイバー攻撃、仮想通貨で3億ドル奪取=国連パネル

2021.02.09