シンガポールのDBS銀行、デジタル資産取引所を開設

シンガポールのDBS銀行、デジタル資産取引所を開設

シンガポールに拠点を置くアジア最大手の銀行であるDBS Bankが10日、正式にデジタル資産取引所を設立することを発表した。発表によると、同国の証券取引所が新しい取引プラットフォームの株式の10%を取得するようだ。

DBS銀行が提供するデジタル資産取引所は、機関投資家と認定投資家のみにサービスが提供されるようで、名称は「DBS Digital Exchange」。セキュリティトークンの発行と取引のための規制されたプラットフォームになるという。また、DBS Digital Exchangeは、4つの仮想通貨(BTC、ETH、BCH、XRP)に対してSGD、USD、HKD、JPYを含む法定通貨がサポートされる。

DBSのグループCEOであるPiyushGupta氏は発表の中で述べている。

資産のデジタル化の急激なペースは、資本市場を再構築する膨大な機会を提供しています。シンガポールがグローバルな金融ハブとしての競争力をさらに高めるためには、デジタル資産と通貨取引の主流採用を歓迎する準備をしなければなりません。

さらに発表では、シンガポール証券取引所(SGX)が「DBS Digital Exchange」の10%の株式を取得するようで、両者はデジタル資産と仮想通貨という急激に成長する市場分野において、流動性を高め、シンガポールの資本市場を成長させるために協力していくようだ。SGXのCEOであるLoh Boon Chye氏は次のように述べている。

私たちは、市場インフラとリスク管理における強みをこのベンチャーに適用できることを嬉しく思っています。グローバルなデジタル資産の領域に価格発見の信頼性と効率性をもたらす大きな機会があります。

今年10月、DBSによるデジタル資産取引所の設立を計画していることが報じられていた。報道時点では、デジタル資産取引所の提供に関する詳細は詳述されたウェブページが公開されており、市場のこの情報が広まった後、削除されていた。

今回発表されたデジタル資産取引所は、許可された認定市場運営者として、シンガポールの金融当局から原則的な承認に従っていると説明されており、仮想通貨取引に加え、完全なデジタル資産のカストディに対する需要増加に対応するため、同国の規制の下で今後、カストディサービスを提供する予定も明らかにしている。