イーサリアムにロックされたBTC、約2週間で1.2億ドル減少

イーサリアムにロックされたBTC、約2週間で1.2億ドル減少

イーサリアムにロックされたビットコインの量は過去2週間で、153,591BTCから147,350BTCに減少し、約1億2000万ドル(6241BTC)減少していることが分かった。

ロックされたビットコインの減少要因として、投資家がイーサリアムのDeFiスマートコントラクトからビットコインを撤回後、公開市場で販売していることが、イーサリアムにロックされたビットコインの量は減少していると考えられる。実際に、イーサリアムの分散型金融が最大のブームであった7月には、イーサリアムにロックされたビットコインの数は大幅に上昇し、その数値が比例していることが分かる。

約64億円のビットコインが、イーサリアムブロックチェーン上に移動=Dune Analytics分析

2020.07.08

イーサリアムブロックチェーンからのビットコインが引き出された原因として、一つはビットコインの大幅な価格上昇が考えられ、DeFiスマートコントラクトに投資したビットコイン投資家がビットコインを販売するために現金化した可能性が指摘されている。そのほかの理由としては、これまで好調だったDeFiの報酬が、ここ最近で大幅に減少している。また、一部のDeFiプロトコルは年間最大1000%の収益を報告していたが、これまで好調だったイールドファーミングなどの収益も軒並み低下している。

実際に、Wrapped Bitcoin(ラップビットコイン/wBTC)を例に挙げると、市場シェアは約8割を占めており、2020年6月のDeFiブームの際には、4,000を超えるWrapped Bitcoin(約3,800万ドル)が存在し、同年11月には12万4,260BTC(約19億ドル)とピークを迎えていた。しかし、それ以降、11万9893BTCまで減少している状況だ。

CryptoCompareのマネージャーであるCharlie Humberstone氏は「DeFiの強気相場はファーミングの熱狂によって推進されましたが、これらの流動性マイニングのインセンティブが低下したため、DeFiプロトコルでの取引活動も減少しました。そのため、トレーダーはWBTCなどのトークン化された資産に対する需要が少なくなっています。」と述べている。

また、ブロックチェーンインフラストラクチャ企業であるBisonTrailsのElias Simons氏は「ビットコインの価格が再び上昇していることから、ベーシストレーディングのクロスエクスチェンジ裁定取引や競合するエコシステムでより高い利回りによる運用が可能になっている。」と説明した。

記事参照:Decrypto