仮想通貨取引所BitMEX、AMLと取引監視を強化へ
仮想通貨取引所BitMEXは、ソフトウェアおよびコンプライアンス企業であるEventus Systemsとのパートナーシップを発表した。今回のパートナーシップによりBitMEXは、マネーロンダリング防止(AML)および取引監視を強化するという。
具体的には、Eventus Validusテクノロジーを既存の取引監視およびAMLプロセスに統合することで、悪意のある人物をより効率的に排除し、BitMEXプラットフォームでの不正な取引活動の監視を強化することができる。このEventus Validusは、仮想通貨の取引だけでなく、従来の金融セクターでも幅広い専門知識と経験を持っており、ユーザー検証プログラムなどの署名イニシアチブを実行する際に、優れたパートナーである。
BitMEXの親会社であるHDR Global Trading Limitedの最高コンプライアンス責任者は、今回のAMLおよび取引監視の強化に関するパートナーシップについて、次のようにコメントしている。
EventusがBitMEXの重要な取引監視およびAML機能をサポートし、これがプラットフォームの仮想通貨コンプライアンス機能の成熟に役立つと信じています。
今回のパートナーシップの背景には、BitMEXの共同創設者であるArthur Hayes氏、Ben Delo氏らが、未登録の取引プラットフォームを運営し、マネーロンダリング防止規則の違反を含むCFTC規制に違反したとして、米国商品先物取引委員会(CFTC)から民事執行訴訟を起こされていたという事実もある。
CFTCはさらに、顧客情報プログラム、およびマネーロンダリング防止手順でもBitMEXを告発するに至っており、親会社であるHDR Global Trading Limitedや、100x HoldingsLimitedなどにも問題が追求される事態となっている。これに対してBitMEXは当時、米国の法律を適用可能な限り遵守しようと常に努めてきたと述べており、今回のパートナーシップもこれに準ずるものだと考えられる。