中国の地方都の公共交通機関でデジタル元e-CNYを受け入れ

中国・広州の公共交通機関でデジタル人民元の支払いが可能に

デジタル通貨市場で世界をけん引する中国・広州で、中国のデジタル人民元(e-CNY)アプリを介して公共交通機関のチケットを購入できうようになったことが分かった。

中国は自国通貨のデジタル版であるCBDCデジタル人民元(e-CNY)を公共交通機関のチケット購入に利用可能になり、今後順次各都市での利用開始を予定しており、最終的には23都市で利用可能になる予定とのこと。

中国国民のためのオールインワンアプリ

広州の公共交通機関である路面電車の乗車券購入に必要なのはQRコードだけであり、中国政府関係者は以前、23都市でiOSとAndroid向けのデジタル人民元アプリのリリースを発表していたものの、デジタル人民元がすでに完全機能しているのはほぼ半数の12都市のみである。

もちろん、今後拡大していく予定も公表されているものの、中国人民銀行は2022年4月2日に合意を発表。このプログラムには2022年アジア競技大会を開催する浙江地域の6都市が含まれることを概説。まだデジタル通貨リストに載っていない福建省厦門(あもい)は、すでに住人に対して、アプリを介して公共交通機関のスワイプカードを補充するオプションを提供している。

次のステップは、広州のような大都市で完全に機能を追加することで、これによって利用客はアプリから直接各運賃を支払うことが可能になる。

今後拡大していくことが予想されるデジタル人民元

デジタル人民元は、法定通貨である人民元紙幣・硬貨に支えられているだけでなく、中央銀行の銀と金の準備金にも支えられている。人民元が固定価格の通貨であることを考えると、中国のデジタル人民元は安定感を提供する。しかし、外国人の場合、デジタル人民元アプリは中国語のみのため、通貨の取得と使用が難しく、「言語」が壁となっている。

世界にはすでに80カ国以上が自国のデジタル通貨に取り組んでいるといわれており、デジタル人民元は、数字でその必要性を簡単に証明できる場合、成功を叫ぶ。デジタル人民元の取引は、2021年には110億ドル(約1兆4,336億円)に達しており、現在、その可用性と採用の増加に伴い、今後さらに増加する事が予想されている。