ライトコインがテストネットをリリース
ライトコイン(Litecoin/LTC)が、スケーリングとプライバシーのプロトコルであるMimbleWimbleのテストネットをリリースしたことを発表した。
ライトコイン開発関連のニュースは最近少なくなっており、心配していたユーザーも多かったと思われるが、イーサリアムによるビーコンチェーンの継続的なテストにすべての注目が集まっていた。これは、MW(=MimbleWimble)テストネットの最近の立ち上げで変わった。
公開されたばかりのため、接続されているノードはごくわずかで、Mimblewimbleをアクティブ化するのに十分なブロックはまだないと述べている。マイニングされているノードについてもいくつかあると語ったのみだ。MWプロトコルは、チームが2、3日以内に参加することを期待する十分な参加者がテストネット上にいるときにアクティブになるとのことだ。
ライトコインの意味
Mimblewimbleは架空のハリーポッターの呪文にちなんで名付けられており、送信者がアドレスを難読化しながら「ブラインドファクター(blinding factors=ブランド署名)」を使用して送信されるコインの数を暗号化できる「機密トランザクション」を使用する。これによってブロックチェーンのプライバシーが大幅に向上すると同時に、スケーラビリティも向上するというわけだ。
テストネットは「MimbleWimbleExtensionBlock」の新しい公式名の頭文字から“MWEB”と呼ばれており、発表を書いたリード開発者のデビッド・バーケット(David Burkett)氏は、技術者以外のライトコインユーザーがテストに簡単に参加できるようにしたいと述べている。
バーケット氏は、問題を修正し、コンセンサスルールが確実に確実になるよう、コードは来月強化されると語っており、プログラマーがテストネットを破壊したうえで、セキュリティや安定性の弱点を見つけて解決しようとするストレステストの期間が設けられているとのことだ。
代替可能性、スケーラビリティ、プライバシーは、創設者であるチャーリー・リー(Charlie Lee)氏が過去18カ月ほどにわたり、注力してきた重要な問題である。
#MWEB pic.twitter.com/qWiVFkhMKK
— Charlie Lee [LTC⚡] (@SatoshiLite) September 30, 2020
なお、リー氏は、待望であるリリースを記念し、数日前に新しいMWEBロゴを投稿している。
また、関連する開発では、LTCファウンデーションのデビッドt・シュワルツ(David Schwartz)プロジェクトディレクターが、スマートコントラクト機能とカルダノ(Cardano/ADA)など、他のブロックチェーンとの相互運用性を可能にする「ベルベットフォーク」について仮想通貨コミュニティを調査している。この調査で、回答者のほぼ43%が、ライトコインに利益をもたらすかどうかに同意している。
LTCの価格反応について
ライトコインの価格は、仮想通貨時価総額ランキングサイトのCoinMarketCapにて、10位にランク入りしているが、ここ最近はやや低迷気味だ。
執筆時点(10月6日19時30分)でLTCは、4,900円前後で推移しており、週の半ばから上昇に転じたビットコイン価格とは一転し、先週の同時期から3%の上昇にとどまっているのが現状だ。