トランプ大統領が新型コロナ陽性で、仮想通貨ビットコインが暴落
米国大統領選挙中のトランプ米大統領(74)が2日、新型コロナウイルスの陽性反応が出た事を自身の公式Twitterで発表した。これによりビットコイン価格は急落している。
Tonight, @FLOTUS and I tested positive for COVID-19. We will begin our quarantine and recovery process immediately. We will get through this TOGETHER!
— Donald J. Trump (@realDonaldTrump) October 2, 2020
ビットコイン価格への影響
ビットコインの価格は10,880ドル台を推移していたが、米司法省(DOJ)と米商品先物取引委員会(CFTC)が、大手デリバティブ取引所BitMEXが起訴されたことでその価格は急落し、ビットコイン価格は10,464ドルまで下落している。
更に同日、トランプ氏が自身のTwitterへ新型コロナウイルスの陽性反応が出た事をTwitterで発表した事により、短時間で価格は急落。発表前は、10,650ドル台を推移していた状態だったが、ツイートしてから15分ほどで10,400ドル台までビットコイン価格は下落している。
トランプ氏と言えば、過去に仮想通貨について否定的な言葉で語っており、「仮想通貨のファンではない」と自身のTwitterで投稿したことを受けて、世界中でニュースの見出しを飾った事があったが、今回の下落に関係性があるのかは不透明だ。
トランプ夫妻は1日、側近のホープ・ヒックス大統領顧問が新型コロナ検査で陽性だったことを受け、「隔離プロセス」に入るとともに検査を受けていた。大統領の主治医はホワイトハウスを通じて、「大統領夫妻の体調は今のところ良く、ホワイトハウスにて回復に努める」と説明していた。
トランプ氏はこのところ、連日のように激戦州を回って選挙集会を開き、ヒックス氏もしばしば同行していた。大統領報道担当官は1日、米メディアへの声明で「大統領は自身や全スタッフ、そして米国民の健康と安全を真剣に考えている」と説明したが、トランプ氏が公の場でマスクを着用することはほとんどなく、屋内で集会を開くこともあるため、専門家から懸念の声も上がっていた。
ホワイトハウスは2日、トランプ氏が新型コロナウイルスの陽性反応を確認した事でトランプ氏の同日の予定を全面的に見直し、ワシントン市内での選挙集会や、フロリダ州遊説などの日程を取りやめた。トランプ氏は民主党候補のバイデン前副大統領との第2回討論会を15日に控えているが、参加できるかどうか不透明な状況。
新型コロナウイルスで陽性の場合、通常は14日間の隔離下に置かれる為、政治活動は当面大幅に制約され、約1カ月後に迫った大統領選の選挙運動に影響するのは必至だ。