米CFTC、ビットコイン投資詐欺訴訟で4人を起訴
米商品先物取引委員会(CFTC)は、ビットコインの価格動向を推測するために詐欺を行い、顧客から資金をだまし取ったとされる4人に対して、米国の裁判所に訴状を提出したと発表した。
米国規制当局からの声明によると、4人の詐欺師はクライアントにGlobal Trading Club(GTC)と呼ばれるサービスを通じて、長年の仮想通貨取引の経験を持つ「マスタートレーダー」を採用し、最先端の取引ロボットを使用していると偽っていたという。GTCは、クライアントが預金金額を増やすことで、顧客の収益は増加すると主張し、被告は少なくとも27人を詐欺の標的として、98万ドルをだまし取ったようだ。
さらに、CFTCの報告によると、詐欺師はクライアントに対して他者を紹介することによりボーナスが得られるマルチレベルのマーケティングスキームを採用していたとのこと。CFTCは声明で次のように述べている。
CFTCは、不当な利益、民事上の罰金、恒久的な登録および取引禁止、ならびに商品取引法および委員会の規制へのさらなる違反に対する有罪判決の非難を請求する。
CFTCは今月初めにも、少なくとも150人の参加者から最低475万ドルをだまし取ったとされている詐欺集団に対して訴状を提出している。また、CFTCは8月に仮想通貨を新しい21世紀のコモディティとみなし、2024年までに全体的且つ健全な仮想通貨規制フレームワークの制定を目指すことを明らかにしている。
これらの仮想通貨規制フレームワークの制定には、仮想通貨政策決定の透明性を高めることや、必要のない規制負担を減らすことなどが明記されている。CFTCは仮想通貨規制フレームワークに包括性を持たせるために、米証券取引委員会(SEC)と共同での方針決定や、強調を行なっていくとしている。
仮想通貨の投資詐欺については被害額が多額になることが多く、また被害者も不特定多数に渡ることが多いため防止が難しいとされており、CFTCを始めとした機関による連携が不可欠だろう。