イーサリアム、ガス使用量の最高記録を更新

イーサリアム、ガス使用量の最高記録を更新

イーサリアム の取引に必要なガスの取引量が過去最高記録を更新したことが明らかになった。イーサリアム上に構築されたすべてのサービスまたはアプリケーションはガスを利用して動作し、7日移動平均に基づくそのガス使用量は、これまでにない最高値に達しているとのことだ。

そのため、基本的にネットワークの人気が高まるほど、ガスの使用量も高くなることが一般的とされている。ガスの使用量のピークは2019年9月下旬にさかのぼり、その後、使用されるガスの急激な減少が見られていたが、過去7日間でこれまで以上に多くのガスが使用されているとのことだ。

Glassnodeの統計によると、最近のガス使用量は600億ユニットを超えており、これは、2020年1月上旬に比べてほぼ2倍の量に当たる量であるという。しかし、ガスの使用量が過去最高を記録している一方で、イーサリアムブロックチェーン上のトランザクション数は減少を続けていることが明らかになっている。つまり、これは複雑なスマートコントラクトが多くなったことで、より多くのガスが必要となっているため、結果としてガスの使用量が最高記録を記録しているようだ。

また、ガスの使用量の大きな理由の一つとしてテザーがあげられており、テザーは平均的なガス料金の使用量でも35.5weiとトップとなっていることが明らかになっている。さらにテザーに続いては分散型取引所(DEX)が多くの人気を集めており、IDEXが最も利用されているDAppsとなっておりガスの使用量が増えている原因とされている。

そのほかの理由として、平均トランザクション手数料の増加が挙げられており、トランザクション手数料は2020年1月の0.08ドルから0.41ドルと5倍ほどに増加しているとのことだ。これには、イーサリアムネットワークでの利用が増えたことでトランザクションが混み合い、ガスの高いトランザクションが優先的に処理されたことにあるようだ。今後これらの傾向がより強まることで、ますますガス使用量の増加の傾向が続いていくとみられている。