NFTの売上が94%増の1億7880万ドルに急増
ビットコイン(Bitcoin/BTC)や他の仮想通貨市場の大幅な上昇に後押しされ、NFT(非代替性トークン)の週間販売量は1億8,100万ドル(約279億円)に達したことが明らかになった。
2024年11月17日(日曜日)、デジタル収集可能なデータトラッカーCryptoSlamは、NFTが過去7日間で1億8,100万ドルの販売量を記録。このデータは、NFTの週間販売量が9,300万ドル(約143.4億円)に過ぎなかった前週と比較して94%の増加を示している。またイーサリアムは、前週から111%増となる6,700万ドルのNFT売上を記録し、全ブロックチェーンをリード。ビットコインは僅差で続き、6,000万ドルのNFT売上を記録し、前週比115%の急増となった。
その一方で、Solana、Mythos Chain、Immutable、Polygon、BNB Chainは合計で4,550万ドル(約70億円)の週間販売量を記録したとのこと。
NFT取引の平均額も大幅に増加
販売量の増加に加え、NFT取引の平均額も大幅に増加しており、先週のNFTの平均販売額は133.08ドル(約20,520円)で、前週の71.11ドル(約10,960円)から87%急増した。
週間NFT販売量の急増は、月次販売チャートで市場が低迷を脱し、復活を遂げたことによるものだ。10月のデジタル・コレクタブルは3億5,600万ドル(約549億円)の売上を記録し、NFTが月間で過去最低の3億ドル(約462.5億円)を記録した9月から18%増加しており、これでデジタルコレクションは7カ月の低迷を脱した。
NFT取引も増加
販売量とは別に、10月のNFT取引も増加しており、同月のNFTの総取引件数は720万件に達し、前月比42%増となった。
NFTの販売量の急増は、より広範な仮想通貨市場の強気の勢いの中で起こったものであり、米国の選挙後の数日間、仮想通貨市場はビットコインを筆頭に上昇。その証拠に11月13日、ビットコインは93,477ドルの史上最高値を更新しており、ビットコインは約9万1,000ドル、時価総額は1兆8,000億ドル(277.6兆円)を記録している。
2024年はNFTにとって苦しい年で一時は実質的無価値に
一方で、2024年はNFTにとって苦しい年であり、週間取引量は2021年のピークから90%
減少しており、初期NFTブームの投機的なゴールドラッシュは枯渇し、2023年初頭までにNFT全体のほぼ99%が実質的に無価値となった。
その背景にはプロジェクトが多すぎたことや、市場には低品質で模倣的なコレクションがあふれたことで、買い手を遠ざけた。そのうえ、より広範な経済問題が投機的投資の重荷となっており、インフレ、緊縮財政政策、全般的な景気減速は、NFTsのようなリスキーな賭けに対する可処分所得の減少を意味する。これにより投資家は慎重になっており、今回のような傑出した強気相場であっても、その勢いが弱まる可能性がある、