DMMビットコインが、金商法に基づく「第一種金融商品取引業」への登録完了

DMMビットコインが、金商法に基づく「第一種金融商品取引業」への登録完了

仮想通貨デリバティブ取引を展開する暗号資産取引所DMMビットコインが5月1日、金融商品取引法に基づく金融商品取引業者(第一種金融商品取引業)への登録が完了したと発表した。同日に施行された仮想通貨関連法で、暗号資産デリバティブ取引は、金融商品として組み込まれることになったことを受けての対応で、同社は新制度の下、暗号資産デリバティブのサービス提供に必要なライセンスを取得した第1号となる。

日本証券業協会の定義によれば、第一種金融商品取引業は、証券業や金融先物取引業を指す。これを取得すると、流動性が高い、株や債券などの「有価証券の売買・勧誘」や「引き受け」、デリバティブ取引など、顧客から資金を預かって管理する業務を行うことができる。

一方、第二種金融商品業は、株や債券といったメジャーな有価証券ではない、集団投資スキームや信託受益権などの比較的流動性の低い金融商品を意味する。この登録業者は、顧客資産を管理しながら、市場デリバティブ取引の取り扱いをする。証券会社だけでなく、個人が登録を取得している場合がある。

金商法に基づく金融商品取引業のライセンスの中でも、第一種金融商品取引業の取得が最も難しいとされ、DMMビットコインが今回、第一種金融商品取引業者に登録された意義が大きい。DMMビットコインは、取得に至った経営方針や今後の事業方針について次のように述べている。

「暗号資産ならびに暗号資産関連デリバティブの売買プラットフォームの提供により、暗号資産関連取引機会を提供し、社会において資産形成及び資産運用の分散投資機会の多様性向上に資することを、フォーカスすべき事業領域といたします。
また、その周辺において、多様な事業者と連携し、デジタル資産を、保管管理及び弁済手段として利活用する取り組みに参画し、デジタル資産の効果的なユースケースの普及に資する役割を果たしてまいります」

法改正で暗号資産デリバティブは金商法下に置かれることになったが、これまで暗号資産デリバティブを手掛けてきた暗号資産取引業者は、みなし金融商品取引業者として業務を継続できる。この経過措置は、原則として1年6カ月継続でき、法施行日から6カ月以内に金融商品取引業の登録申請が求められる。ただ、猶予期間は新規顧客が獲得できないなどの業務制限があり、暗号資産デリバティブを手掛けている業者は、DMMビットコインと同様に第一種金融商品取引業の登録手続きを進めている。