ベネズエラ大統領、仮想通貨ペトロで「航空機の燃料支払い」命じる
ベネズエラ共和国のマドゥロ大統領は、同国の首都であるカラカスの航空会社が飛行機を使用する際に、独自仮想通貨であるPetro(ペトロ)を使用して燃料費を支払わなければならないと宣言した。
マドゥロ大統領は、仮想通貨ペトロを復活させるべく演説を行った。その中で同大統領は、次のように仮想通貨ペトロの復活と航空会社の支払いについて述べたという。
「今後、国際路線を運航する飛行機のためにPDVSA(ベネズエラ政府が所有する国有石油会社)が販売するすべての燃料の販売をペトロで行うことを命じる。」
ベネズエラは現在、深刻な通貨危機に瀕しており、ハイパーインフレーションによって国民が得る給料にも大きな影響が及んでいる。この通貨危機に対応するため、マドゥロ大統領を筆頭に、ベネズエラ政府はペトロを推し進めようとしている状況だ。
昨年11月、マドゥロ大統領は今週20日、独自発行している仮想通貨「ペトロ」の価値の裏付けを、原油3000万バレルとする方針をテレビ出演時に示した。このペトロの裏付けは、原油50億バレルとしていたため、原油3000万バレルは大幅な減少となる。
また昨年12月、退職者や年金受給者、軍人を対象に、クリスマスボーナスとして同国政府発行の仮想通貨ペトロを配布することを演説で発表。ベネズエラの金融政策を独自仮想通貨ペトロを使用して復活させる思惑があるようだ。