「中国は全てのビットコイン(BTC)を買い占める予定だ」=著名アナリストがトランプ大統領へ警告
2019年10月26日、「Pomp」の愛称で知られるアンソニー・ ポンプリアーノ氏が「誰かトランプ大統領に教えてやってほしい。ビットコインの発行枚数はたった2,100万枚しかなく、しかも中国がそれらをすべて買い占める予定だと」とツイート上げ、話題となった。
Someone tell President @realDonaldTrump that there are only 21 million Bitcoin and China is planning to buy them all.
This is going to be the real US – China competition.
That should get him to pay attention.
The guy hates losing and will try to buy them all😂🙈
— Pomp 🌪 (@APompliano) October 26, 2019
ツイートではさらに「これは米国と中国の本当の戦いになる。大統領は注意するべきだ。男(恐らく習近平主席主席)は負けることを嫌い、すべて(のビットコイン)を購入するだろう」と続けた。同時期ツイッター上では、サトシナカモトと習近平(Xi Jinping)主席を掛け合わせた造語「SatoXi Nakamoto」が大量ツイートされる現象まで発生。
Pomp氏とは
Morgan Creek Digitalの創設者で、さまざまな仮想通貨業界に資本投資している。インデックスファンドではビットコインやイーサリアムなどを提供。取扱い銘柄にはモネロやダッシュなどの匿名通貨も含まれている。
事の発端と展開
Pomp氏の発言の発端は、同月23日(米国時間)にワシントンで行われた下院金融サービス委員会の公聴会のありようだった。この公聴会において、フェイスブックのCEOマーク・ザッカーバーグ氏がリブラについて証言する予定だったが、待ち受けていたのは議員たちによる厳しい追及だった。
ザッカーバーグ氏は個人情報流出で問題となったフェイスブックとリブラを区別し、リブラのウォレットデータを第三者に販売しないことを明確にした。このあとの話がポイントで、ザッカーバーグ氏はリブラがグローバルな通貨戦争において「米国の重要なツール」になることを訴えた。通貨戦争とはもちろん中国との関係を暗に指摘している。
さらに「米国がこの分野(ブロックチェーン技術を用いたデジタル通貨)をリードしなければ他国(=中国)がやる。他国の政府や企業は、米国の規制などを待たずに(新しいグローバル展開が可能なデジタル通貨を)発行するだろう」と警告も付け加えた。
しかしザッカーバーグ氏の訴えも米国議員の心を動かすことはできなかった。多くのメディアがこの公聴会ではリブラと無関係な話題(児童虐待やフェイスブック社員の賃金など)が上ったことを問題視している。この「斜め上」をいく米国議員とのやりとりに業を煮やしたのか、Pomp氏が件のツイートを上げたのだ。そしてそのツイートが多くの人から賛同を得ることとなったのも頷ける。
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