SEC委員長のゲイリー・ゲンスラー氏がXアカウントのハッキングに関して声明を発表

SECゲイリー・ゲンスラー委員長がXアカウントのハッキングについて声明を発表

SEC(米国証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長は、アカウントXが最近危険にさらされ、正体不明のエージェントがビットコインスポットETF(上場投資信託)の承認に関する虚偽の発表を流したことを受け、声明を発表し、声明の中で次のように述べている事が分かった。

委員会スタッフは、この事件が委員会、投資家、市場に与える影響を評価中であり、これらの影響にはSECのソーシャルメディアアカウントのセキュリティに関する懸念も含まれていることを認識している。

SECは法執行機関と協力し、この事件に関するさらなる調査を行っていると付け加えており、ハッキングに関して調査が行われるとのことだ。それだけでなく、同委員長は、不正アクセス者がSECの他のシステム、データ、デバイス、ソーシャルメディアアカウントにアクセスしたという証拠はないと強調した。

この事件は、ソーシャルメディアプラットフォームのセキュリティ、特に世論や金融市場に多大な影響力を持つことを考えると、注目を集めている。

SECは不正アクセス停止支援を要求

SECスタッフは、SECの監察総監室、連邦捜査局、国土安全保障省のサイバーセキュリティおよびインフラセキュリティ局を含む法執行機関と連携しており、この事件に関する最新情報を適宜提供することを約束している。

特にXプラットフォームは、2022年に億万長者のイーロン・マスク(Elon Musk)氏に買収されて以来、そのセキュリティ対策に関して徹底的な精査を受けなければならなかった。同プラットフォームではバグや中断が頻発しており、マスク氏の指導の下、スタッフの削減やコンテンツモデレーションポリシーの変更が一因となっている。

また、情報漏えい発覚後、SECのスタッフは広報部を通じて速やかに情報漏洩について一般に知らせており、X.comに連絡し、不正アクセスを停止するための支援を求めている。

米国議員はSECのサイバーセキュリティ慣行について調査を要求

不正な投稿は削除され、新しい投稿でアカウントのセキュリティ侵害が確認され、SECは、同日午後4時40分から5時30分(東部標準時)の間にアクセスが停止されたと考えている。

この不正アクセスを受けて、ロン・ワイデン(Ron Wyden)上院議員やシンシア・ルミス(Cynthia Lummis)上院議員を含む米国議会のメンバーは、SEC監察総監に対し、同委員会のサイバーセキュリティ慣行について調査を開始するよう求めている。この不正者による情報操作の試みにもかかわらず、SECのスタッフは迅速に対応。不正な投稿を削除し、一般市民に警告を発したが、この事件以来、市場操作の非難や透明性の要求など、SECの信頼性が問われている。