CME、「現物決済のビットコイン先物を開始する計画はない」
既にビットコイン先物を提供しているシカゴ・マーカンタイル取引所(Chicago Mercantile Exchange ,略称CME)のエクイティインデックスおよび、オルタナティブ投資商品のグローバルトップであるTim McCourt氏は、「現物決済のビットコイン先物を開始する計画はありません」と、Markets Mediaのインタビューに答えたことが明らかになった。
CMEは2017年12月、世界初となるビットコイン先物取引の提供を開始。契約数は他のビットコイン先物契約を寄せ付けない勢いを持っている。CMEが先物取引を提供した直後、有効期限付きのビットコイン先物決済が20回成功、開始以来、3,300以上の個人口座が取引していることが明らかになっている。
また今年には、約7,000件のCMEビットコイン先物契約(約35,000ビットコインに相当)が毎日取引されていることが明らかになり、名実共に世界最大級の取引所として活躍している。今回のインタビューでMcCourt氏は、現物決済のビットコイン先物の提供以外にも、以下のように自身をあらわにしている。
「2017年12月にビットコイン先物を発売して以来、顧客からの最大の需要は先物のオプションでした。新しい先物市場の構築は難しく、5月に取引されたビットコイン先物13億ドル(11.9億ユーロ)で大成功を収めました。私たちはすでにマイルストーンを達成しており、オプションの導入はエコシステムの開発に役立ちます。」
現物決済のビットコイン先物とは
現物決済のビットコイン先物とは、米ニューヨーク証券取引所(NYSE)の親会社であり、デリバティブと現物を主に行う取引所インターコンチネンタル取引所(ICE)が運営する仮想通貨プラットフォームがBakktが提供する先物契約である。
Bakkt提供のビットコイン先物は約1年間、米商品先物取引委員会(CFTC)からの承認を得ることができず、延期に延期を重ねてきた。しかし今年9月末、ようやくBakktのビットコイン先物が提供され、市場から大きな期待が寄せされていた。
しかしその期待感とは裏腹に、Bakkt提供のビットコイン先物はスタートダッシュをミス。ビットコイン(BTC)をはじめとする仮想通貨市場の暴落のきっかけとなってしましった。