ビットコインなどの仮想通貨が下落|価格減少を食い止めることはできるのか
ビットコイン(BTC)をはじめとする仮想通貨市場は23日本日、約5から9%の下落率を記録し、ビットコインはもちろんその他のアルトコイン全体の価格が減少している。
ビットコインは執筆時点で約836,000円と▼4.16%の下落率を記録している。またビットコインに続くイーサリアム(ETH)およびリップル(XRP)に関しても「▼7.5%」と、大幅な価格の下落が記録されている状況である。
トレンドラインとして設定されている約915,000円を突破することができないビットコイン(BTC)は、サポートラインである約838,00円を下回ることとなれば、一気にビットコインが暴落する可能性もあるという。
そして、本日のビットコインなどの仮想通貨市場の暴落要因として考えられる点が2つある。
ビットフィネックスおよびテザー社の裏付け資金問題
1つ目は、ビットフィネックスおよびテザー社の裏付け資金問題とされている。ステーブルコイン「USDT」を発行するテザー社は21日、USDTの準備金の一部をビットコインに投資していたことを裁判所で認めたことが明らかとなった。
「TheBlock」が独占取得した法廷文書によると、ビットフィネックスと経営及び所有権が重複しているステーブルコイン「Tether(USDT)」は同社が歴史的に一部の準備金を使用してビットコインおよび「その他の資産」に投資していたことを認めたのだ。
これにより、ビットコインの価格は市場のユーザーの買い注文とは別の「買い圧力」が生じ、現在のビットコインをはじめとする仮想通貨市場への不安要素となっているのでは、という見解が多くのアナリストから寄せられている。
仮想通貨市場への懸念
2つ目の要因として、世界有数の取引所からの資金流出である。
世界最大の取引所であるBinance(バイナンス)は今月7日、悪意ある特定不可能なハッカーによって7,000BTC(約45億円)が不正に引き出されたことを発表した。発表された際にビットコインなどの仮想通貨市場は大きな暴落は生じなかったものの、世界最大の取引所から不正流出が生じたことによるFUDは大きかったようだ。
その証拠に、米国のニュースメディア「Bloomberg」のアナリストは、ビットフィネックスやクラーケンなどの仮想通貨取引所から大量の資金が流出し、先週のわずか1週間で6億2,200万ドルが取引所から引き出されたという。