ベラルーシ最大の銀行、仮想通貨取引サービスを開始

ベラルーシ最大の銀行、仮想通貨取引サービスを開始

ベラルーシ最大の国有銀行ASB Belarusbankは、仮想通貨企業Whitebirdと提携して、ベラルーシおよびロシア国民が仮想通貨の購入を可能にするサービスを提供することが、地元紙PrimePressの報道によって明らかになった。サービスについては、Visa支払いカードを使用して、仮想通貨をベラルーブルとロシアルーブル、米ドル、ユーロに直接交換できるとのことだ。

現時点で、このサービスはベラルーシとロシアの国民が利用できるようになり、サポートされている国のリストを、利用可能な暗号通貨のリストと追加のサービスとともに拡張する計画があると報じられている。

ベラルーシでのデモ講義

ベラルーシでは現在、デモ活動が激化しており、これは大統領選挙の前哨戦と選挙期間中に始まった。しかし、アレクサンダー・ルカシェンコ大統領が6度目の当選を果たしたと発表されると、デモは劇的に激化。ルカシェンコ大統領の第一候補であるツィハヌースカヤ氏は、結果の正当性を否定し、欧州連合(EU)でさえもこれに追随。新たな選挙を要求、抗議者に対する弾圧と暴力を非難している。

EUは、政治的抑圧と不正投票で告発された40人のベラルーシ当局者に対して制裁措置を導入したが、ルカシェンコ氏はそのリストには含まれていなかった。興味深いことに、政府はこれに応じて、非公表のEU当局者に対して対称的な制裁を課した。また、ルカシェンコ氏は、野党を支持しながら現政権を不安定化させることで「ベラルーシに害を与えようとしている」とEUを非難した。

これまでのところ、ルカシェンコ氏は抗議活動が続く間、政権にとどまっている。残念ながら、当局はデモ参加者に対して公然と暴力を振るっており、行方不明者や負傷者、死亡者が続出している。

今後の仮想通貨取引サービスについて

今回の仮想通貨サービスの開始は、こういった国家の不安定な状況が背景にある可能性があるが、同銀幹部は、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)プログラムの一環だとしている。

Belarusbankについては昨年、仮想通貨取引所の設立を検討していることがすでに明らかにしていた。今後については、現地の仮想通貨企業Whitebirdが取引をサポートし、サービス対象の国や取扱銘柄は順次増やしていく計画のようだ。