日本仮想通貨交換協会(JVCEA)、「新たなICO規制についての提言」を発表

日本仮想通貨交換協会(JVCEA)、「新たなICO規制についての提言」を発表

日本国内のブロックチェーンおよび仮想通貨に関する事業を促進することを目的に、日本仮想通貨交換協会(JVCEA)は8日、「新たなICO規制についての提言」を発表し

今回の発表である「新たなICO規制についての提言」の詳細は次の様な冒頭の文章から始めり、以下の3つを基にしたICOの規制について提言している。

「昨年末、ICO検討部会を立ち上げから始まり、計3回の議論を行い、金融庁が公表した「仮想通貨交換業等に関する研究会報告書」における「ICOへの対応」を踏まえた上での、国内におけるブロックチェーン・仮想通貨が、あるべきICO規制について提言すしたものである。」

「新たなICO規制についての提言」3要素について

1、国内交換所で取り扱うことのできる仮想通貨の健全な拡大に向けての課題整理

A 仮想通貨の新規取り扱いの再開
B ステーブルトークンの仮想通貨としての整理

この内容では大きな注目となるのは以下の文章である。

「ステーブルコインについては、ボラティリティが小さいため決済手段として適しており、また、投機の対象にもなりづらいという利点がある。現在、各種のキャッシュレスペイメントが存在するが、クロスボーダーで機能するものとしては、ブロックチェーンをベースにしたステーブルコインが最も有力な 決済手段の一つと考えられる。また、海外では、米国を中心に信託スキームを利用した安全性の高いス テーブルコインが発行されるなど、利用者保護に配慮したイノベーションも進んでおり、それに適した法的枠組みも存在している。」

以上の文章にもある様に「ステーブルコインについてはボラティリティが小さいため決済手段として適している。」という文章では、仮想通過が今後、決済手段として導入されていく際に、ステーブルコインが採用される可能性が出てきた。

また、海外でのステーブルコインでの実証例を上がれれていることから、今後のステーブルコインの動向には注目が集まりそうである。

2、金融商品取引法の規制対象となるトークン(セキュリティトークン/ST)と決済に関する規 制対象となるトークン(ユーティリティトークン)の区別と規制レベルの調整

A 金融商品取引法及び資金決済法による二重規制の回避
B セキュリティトークンに関する自主規制団体には、仮想通貨及びブロックチェーンについ ての専門的知識が必須であること

3、セキュリティトークンに関する規制

A セキュリティトークンが一項有価証券に当たる場合と二項有価証券に当たる場合の明確化
B 開示規制、業規制の適用除外又は軽減措置の必要性
C 二次流通市場の整備の必要性

このセキュリティトークンに関する規制については、以上の様に詳細に分けられている点から、今後重要な木ワードとなる可能性が高い事が考えられる。

以下はセキュリティトークンについて説明した文章となっている。

「セキュリティトークンは、実態として仮想通貨と同様の技術基盤に基づき発行されることから、 仮想通貨と同等の特有のリスクを有している。このようなセキュリティトークンについて実効性のある規制を行うためには、仮想通貨の特性、リスク及びブロックチェーンについて精通した自主規制団体が主体となって具体的な自主規制を設けることが望ましいと考える。」

この文章では「仮想通貨と同様の特有リスクを有しており、セキュリティトークンに対して実効性のある規制に関しては、自主規制団体が主体となって具体的な自主規制を設けることが望ましいと考える。」と説明されている。

この背景には、セキュリティトークンの成長が仮想通貨同様の大きな業界的シェアを拡大し始めている事が考えられる。

これは日本のみでなく、世界においてのセキュリトークンの成長が予想されるのではないであろうか。

4、ユーティリティトークンに関する規制

A 業規制の一定の適用除外の必要性
B 仮想通貨交換業者に対して過度な義務を課すことは妥当ではないこと
C 会計基準の明確化