韓国取引所ビッサム|約4000万円をハッキングされたのにも関わらず、裁判所は「勝訴」を言い渡す
各国の仮想通貨取引所によるハッキングなどの資金流出について、これまでに前例のない判決が下された。
24日、韓国の大手仮想通貨取引所Bithumb(ビッサム)は、2017年11月30日に発生した同取引所での資金流出事件において約4億7800万ウォンをハッキングされた投資家との裁判にて、取引所ビッサムが「勝訴」したと同国メディアの報道によって明らかとなった。
2017年11月30日、同取引所ビッサムにてハッキング被害に遭った投資家Anh Park氏は、ビッサムに入金していた約4億ウォン(約4000万円)を悪意のあるハッカーによって盗み取られた。これに対してAnh Park氏は取引所ビッサムにハッキングされた責任があり、保有していた資金の返還および補償を求めて裁判を起こしていた。
当時保有していた4億ウォンの資金はハッキングされたあと、ビッサムのにある同士のウォレットには仮想通貨イーサリアムが「0.7794185ETH(約11円)」しか残っていなかっという。
なぜ?ビッサムは裁判に勝てたのか?
まずはじめに、ハッキングされた原因について。ハッキングの引き金となったのビッサム運営陣のセキュリティが原因で、ハッカーに約3万人のユーザーにl関する情報が漏洩している。
しかし、裁判での取引所ビッサム側の主張として、「同国での技術的にはいかなる種類の金融サービスおよびデジタル関連金融サービスにも該当しないため、補償に対して責任を負わない」というものである。
これに対して裁判所に判断は次のようなものであった。
「一般的に、仮想通貨はもの(商品)を買うことができず、価値の変動が非常に大きく、現金交換を保証受けにくい。主に投機的手段として利用されており、電子金融取引法で定められた電子マネーに該当すると見ることができない」
「金融委員会の許可なしに仮想通貨の取引を仲介する被告に電子金融取引法を適用することは妥当ではない。銀行のように、高レベルのセキュリティを強制することはできない」
今後、韓国でハッキングが起きた場合
これまで韓国国内でのハンキング事件についてはもちろん、各国のハッキング事件に対する決定は不確定である。
また今回のハッキング事件の裁判所の決定によっては、これからのハッキング事件が発生した際の投資家や、ユーザーの対応には大きな変化が訪れる。
今回の裁判のケースによって、同国内の「金融サービス」に該当しない仮想通貨取引所および仮想通貨交換業でハンキング事件が発生した際には今後とも、資金の返還が難しいと考えられであろう。