New Economic Movement
NEMとは
タイトルの『New Economic Movement』を由来として「NEM」と名付けられたプロジェクトで、『新しい経済活動の構築』を意味します。
NEMの基礎情報に関してはこちらの記事をご覧ください。
→http://bitcoin-eth-xrp.com/nem-xem/
※脱サラリーマン仮想通貨ブログ より
NEMの特徴を振り返ると
- 全てのNEMは1600人の投資家に配られて流通が始まったこと
- 独自のアルゴリズムである『PoI(proof of inportance)』を採用していること
- プライベートブロックチェーン「mijin」との結合が可能にした圧倒的な処理速度(予定)
などが挙げられます。①.②.③とも、他の仮想通貨と比べて”特殊”であると言えます。
ICOによる資金調達でのスタートアップでないことや、PoIというアルゴリズムを形成したことによる暗号通貨の寡占市場に対抗しうる他にはないビジネスモデルを確立しつつあること。そしてNEM財団及び投資家の理念、思想は『新しい経済活動の構築』というテーマを基に幅広く愛される仮想通貨へと発展させ続け、今日までのNEMコミニティーの形成へと繋がっています。
NEMが日本で愛される理由
NEM(XEM)が日本で愛されている理由、それは開発陣の中に日本人がいたこととされています。日本の取引所でもCoinCheckやZaifが取り扱うなど、NEMの人気は世界の中でも日本が群を抜いています。
そして取引所Zaifを運営する株式会社テックビューロのCEO 朝山氏はNEM財団の理事も務め、日本にNEMを広めた第一人者とも言えます。
朝山氏を筆頭に、NEMホルダーが一丸となって現在のNEMコミニティーへの貢献を続けてきたことが人気になった主な理由です。
この「貢献」というキーワードは、前述の通り、NEMのアルゴリズム「PoI」、つまり「ハーベスト」の仕組みがもたらした恩恵であります。
「PoI」とは「PoW」や「PoS」などの富を持つ者が富を得る仕組みではなく、NEMプロジェクトへの貢献度で報酬が支払われます。
計算量や所有量ではなく、「どのくらいNEMを使っているか」に置き換えることが出来ます。
NEMコミニティがNEMを盛り上げ、その貢献度によって報酬を得られる「平等」なアルゴリズムを形成してみせたのです。
PoIを採用している仮想通貨はNEM以外に存在しません。
まさに「民主主義的通貨」とも取れるNEMが、日本人に愛されるのも必然だったのかも知れませんね。
NEMの潜在能力
前述の③でのプライベートブロックチェーン「mijin」とは、国内取引所Zaifを運営するテックビューロ社とNEMの開発陣の3名が共同で作り上げた処理能力に特化したチェーンです。「mijin」は既に、国内外のブロックチェーン技術を応用したサービスの普及を目指す複数の企業での実装試験をクリアしており、FinTech分野で大きな信頼を獲得しています。
そして、その処理能力を飛躍的に向上させるアップデートプロジェクト「カタパルト(catapult)」の実装を間近に控えています。
カタパルトを実装した「mijin」をNEMに対応させ、アップデートが実現すると、NEMは現在トップクラスを誇る「Ripple」の処理速度(1000件/秒)を超え、秒間約4000件の取引を処理出来るようになります。
そもそもNEMのパブリックブロックチェーン「モザイク」は、ビットコインのブロックチェーン技術を応用し、独自通貨の発行やメッセージの送信、投票などの機能を提供するプラットフォームで、ビットコイン2.0と呼ばれる「Nxt(ネクスト)」から派生して生まれたものです。
プラットフォームで機能している通貨は他にも「Ethreum(ETH)」や「Waves(WAVES)」などがありますが、大きく異なる点はやはり、「PoI」を採用しているところです。
そして「モザイク」は前述の独自通貨の発行という機能に関して、プログラミングの知識を必要とせずに独自通貨を発行出来る点がメリットであり、NEMが幅広く愛されることにも起因しています。
モザイクは他にも送金の際に複数の秘密鍵を必要とする「マルチシグ」を搭載出来たり、NEM Apostille Service(ネムアポスティーユサービス)と呼ばれる公証機能を備えています。このサービスは、任意のデジタルデータの存在証明や正当性の保証をブロックチェーンにより実現するもの。
Ethreumに搭載された、契約を自動で履行する「スマートコントラクト」と似ているようで、かなり違いますね。
この独自の通貨を発行するプラットフォームであるNEM(モザイク)と、圧倒的処理速度を実現する「mijin」の結合こそが「カタパルト」の実装なのです。
実装時期は現時点で、5/1が濃厚です。
NEMの評価と将来性
ここまでNEMの魅力を存分に書いてきましたが、市場価値という点においてはトップクラスとは言えない位置に付けています。
理由は大きく分けて3つ。
- コインチェックNEM盗難事件
- マーケットの狭さ
- PoIのデメリット
①はご存知の方も多いでしょう、国内大手取引所のコインチェックが保有していた顧客の資産”5億2000万NEM”がハッカーの手によって盗難される事件が発生しました。盗難当時、120円台をつけていたNEMも一時、30円を割るなど大きく下落してしまいました。盗まれたNEMの市場への売り圧力への懸念、NEMへの風評被害などが要因となっています。
そして②。これまでNEMの国内での人気について書いてきましたが、取引高を見ると海外では取り扱いの多い韓国を除いてはあまり注目されているとは言えない状況です。
③は比較的特殊な事例です。PoIのメリットである、コミニティへの貢献度というある種、曖昧な基準によって報酬が支払われる仕組みは、富を持つ者に富をもたらすPoWやPoSと比べて大量に買い込む投資家は少なくなってしまいます。「ハーベスト」は流通量の低下をもたらすのでは、という懸念の声もあります。
以上、3点のNEMの評価がトップクラスではない理由を挙げましたが、これらは逆に期待値と捉えることも出来ます。
まずは①では、コインチェックのNEM盗難事件は国内外に大きな波紋を呼び、NEM財団からも公式に声明が出させるなど仮想通貨業界全体へ影響を及ぼしました。
盗難されたNEMは大きく価格を下げましたが、実際はNEMに非はありません。盗難された要因はコインチェックが秘密鍵を流出させてしまったことです。市場を見ていれば分かることですが、コインチェックの盗難されたNEMの補償が始まったことで、コインチェックユーザーのNEMの買い戻しへの期待から高騰し始めています。
そしてこのコインチェック盗難事件の”好影響”は、②の問題も解決してしまう可能性もあります。
それはNEMの“知名度”がこれまでより圧倒的に上がったこと。
良くも悪くもNEMは世界中に広まることになり、プロジェクトを応援し始めるユーザーもワールドワイドに増えていくかも知れません。
『NEM世界戦略』として取り上げたいのが、2/22、アラブ首長国連邦 ドバイで開催された「BIBサミット」にNEMが登場したこと。
東南アジアのNEM地域代表であるStephen Chia氏がサミットに参加し、NEMのブロックチェーンは既存のビジネスロジック/モデルに統合が可能で、現在彼らが抱えている「頭の痛い」問題を解決することが可能だと主張しました。
現在、既にバーレーンとサウジアラビアの企業がNEMブロックチェーンを活用したプロジェクトの開発を行っています。
ドバイのアイシャ・ビン・ビシュール総裁は「2020年までにドバイをブロックチェーンで運営する世界初の政府にしたい。
既存のシステムには混乱を招くが、導入によって将来に備えることができる。」と語っていますが、ブロックチェーンの課題でもあるサイバーセキュリティへの対策や、既存のアセットからの移行コストが高いことが挙げられています。
政府レベルでブロックチェーンを支持する国家はドバイが初めてであり、これらこ課題を解決する策としてNEMが注目を集めています。
“実需”という面において、NEMが世界に浸透していく可能性は大いに考えられます。
NEMの今後の価格推移は、
- コインチェック取引再開
- カタパルト実装
- NEMベースのICOアセットマネジメント
- 大手取引所『Binance』への上場
などの動向が注目ポイントです。
コインチェック盗難事件によって知名度を上げたNEMの世界戦略、カタパルト実装が進んでいけば、NEMベースのICOが増えていく可能性、そして現在未上場のBinanceでの取引開始が現実的になってきます。
1000円を超えていく日も近いかも知れません。
ブロックチェーンの実利用や、トークンエコノミーの実現、これからの仮想通貨の未来を担うNEMのこれからに期待しましょう!
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今回は高騰中のNEM(XEM)についてまとめました。
日本ではお馴染みのNEMですが、気になることがたくさんありますね♪
コラムを読めばNEMの新しい魅力が見つかるかもしれません^ ^