Bithumbビットコイン誤送金問題、巨額ミスの裏で進む法廷闘争と勝訴決定
韓国の大手暗号資産取引所Bithumb(ビッサム)が、顧客口座へ誤って送金したビットコイン(Bitcoin/BTC)の売却益返還を求めた訴訟において、相次いで一審勝訴を収めたことが明らかになった。
ソウル中央地裁は、被告への書類送達が困難な際にとられる「公示送達」の手続きを経て、Bithumbの請求を認める判決を下した。今回認められた請求額は、約500万ウォン(約576,000円)と、翌日判決の約1億9,400万ウォン(約2,200万円)です。同社は誤送金に関連して計4件の返還請求訴訟を起こしており、残る2件(請求額:約1480万ウォンおよび約5億ウォン)についても今回の連勝が追い風になるとみられている。
発端となった「単位入力ミス」と資金回収の背景
この一連の法的トラブルは、2026年2月に実施されたプロモーションイベントでの人為的ミスに端を発している。
担当従業員が報酬の付与単位を“ウォン”とすべきところを“BTC”と誤って設定し、249名のユーザー口座に対して計62万BTCが失当に付与された。この数量は当時の価値で400億ドル(約6.3兆円)を超え、自社の総保有量を大幅に上回る規模だった。
同社は異常の検知後すぐに取引や出金を停止させ、全体の約99.7%に相当する暗号資産を迅速に回収。しかし、アカウント凍結前に売却された1,788 BTC分については現金の形で手元に残されたため、3月に不当利得返還を命じる法的措置へと踏み切った。
規制強化の波と激化する国内市場の生き残り策
この件を受けて金融監督当局も即座に対応を開始し、韓国FSC(金融委員会)は全取引所に対し、台帳と保有資産を5分周期で自動照合するシステムの導入や、手動作業における多重承認プロセスの厳格化を要請。金融監督院(FSS)もシステム障害の原因究明を進め、行政処分に向けた審査を進行させている。
なお、Bithumbは過年度のKYC(本人確認)不備に伴う一部業務停止命令に対しても執行停止を獲得し営業を続けているが、業績面では今期上半期の営業利益が8割以上減少するなど苦境に立たされている。
市場における最大手Upbit(アップビット)のシェア率約68%の後を追うBithumb(同約29%)に対し、Coinone(コインワン)やKorbit(コルビット)といった下位取引所は取引手数料の完全無料化を打ち出し、顧客の囲い込みを強めている。伝統的金融大手の資本参入も相次ぐ中、Bithumbは法務リスクの解消と市況回復による収益の立て直しを図っている。
























