ビットコインを売却せず住宅購入の頭金に活用
米・仮想通貨取引所Coinbase(コインベース)と住宅ローン大手Better Mortgage(ベター・モーゲージ)は、ビットコイン(Bitcoin/BTC)を担保とする住宅ローン商品の一般提供を米国で開始した。
住宅購入者は保有するビットコインを売却せず、頭金ローンの担保として利用できる。両社はこれまで早期アクセスを通じて同商品を提供しており、今回の一般提供によって対象を広げる。
ビットコイン250%相当を担保、価格下落だけでは清算されず
この商品は、ファニーメイ(Fannie Mae:連邦住宅抵当公社)の基準に沿った住宅ローンと、ビットコインを担保とする頭金ローンを組み合わせた仕組みとなっている。
借り手は頭金ローンの少なくとも250%相当のビットコインを担保として差し入れる必要があり、資産はCoinbase Prime(コインベースプライム)上にあるBetterの保管口座へ送られる。住宅ローンと頭金ローンには同じ金利と返済期間が適用され、月々の支払いは1回にまとめられる。
担保となったビットコインは、ローンが完済または借り換えされるまで保管される。ビットコイン価格が下落しただけでは追証やローン条件の変更は発生せず、自動的に清算されることもない。
ただし、借り手が支払いを60日間滞納した場合、Betterは担保として預けられたビットコインを清算できる。
利用には米国居住者であることに加え、認証済みのCoinbaseアカウントを保有し、Betterが定める信用力や収入などの審査要件を満たす必要がある。Coinbase One(コインベースワン)会員には、諸費用や手数料に充当できる1%のリベートが用意され、上限は1万ドル(約159万円)となる。
仮想通貨を売却せず住宅購入に活用する選択肢
今回の商品は、保有するビットコインを売却せず、頭金ローンの担保として活用しながら住宅ローンを利用できる点が特徴だ。
BetterとCoinbaseはこれまでにも同商品の試験的な提供を進めており、6月にはミシガン州在住の夫婦が、保有するビットコインを売却せず担保として住宅購入に利用した事例も公表している。一方で、ビットコインを長期の住宅ローンに結びつける以上、価格変動リスクそのものがなくなるわけではない。返済を継続できなければ担保が清算される可能性もあるため、従来の住宅ローンとは異なるリスクを伴う。
米国では、仮想通貨を住宅ローン審査や借り手の資産評価に取り入れようとする動きも進んでいる。今回の一般提供開始によって、ビットコインを売却せず住宅購入資金に活用する仕組みが、限定的な試験段階からより広い利用へ移ることになる。
























