米国政府、約3億ドル相当のビットコインとイーサリアムをCoinbaseに送金

米国政府が約3億ドル相当のビットコインとイーサリアムをCoinbaseに送金

米国政府が所有する複数の暗号資産ウォレットから、多額の資産が動いたことがブロックチェーン分析により明らかになった。

日本語訳:
米国政府は880万ドル相当のBTCをCoinbase Primeに送金しました。このBTCを受け取ったCoinbase Primeの口座は、1時間前にSamourai Walletの創設者から押収されたBTCも過去に受け取っていました。米国政府はBTCを売却するのでしょうか?

2026年7月13日(月曜日)の約半日間で、総額約3億ドル(約486.3億円)にのぼるビットコイン(Bitcoin/BTC)とイーサリアム(Ethereum/ETH)が、機関投資家向けのプラットフォームCoinbase Prime(コインベース・プライム)へ相次いで移管された。

国家によるこの大規模な資金移動は、市場への売り圧力につながるのか、あるいは単なる保管場所の変更なのか、暗号資産コミュニティや投資家の間で大きな注目を集めている。

刑事事件の押収資産が移動、内訳が判明

ブロックチェーン情報プラットフォームArkham Intelligence(アーカム・インテリジェンス)やGalaxy Research(ギャラクシー・リサーチ)のオンチェーンデータによると、今回の送金には過去の著名な刑事事件で没収された資産が含まれている。具体的には以下の通りである。

ビットコイン(BTC): 約3,800~4,000 BTC(約380億円~395.4億円相当)。ダークウェブで@Xanaxman(ザナックスマン)として知られるダークウェブのディーラー、ライアン・ファラース(Ryan Farace)や、閉鎖された暗号資産取引所「BTC-e」から押収された資金。複数のウォレットを経由して移管された。

イーサリアム(ETH): 約3万 ETH(約5,309万〜5,400万ドル相当)。約5,400万ドル(約87.5億円)規模の資金洗浄に関与したとされる元オラクル社員、ブライアン・クルーソン(Brian Krewson)から押収された資金。こちらは直接入金アドレスへ送金された。

政府によるまとまった送金は、4年間休眠状態だったウォレットからの動きを皮切りに実行されたという。

売却か保管か?交錯する憶測

一般的に、大口保有者=クジラによる取引所への資金移動は「売却の兆候」と捉えられがちだ。仮想通貨取引所HashKey(ハッシュキー)のシニアリサーチャーであるティム・サン(Tim Sun)氏も、「政府から公式発表がないため、市場の一部では潜在的な売り浴びせの兆候と見なされている」と指摘した。

一方で、これが単なる管理上の手続きである可能性も十分にある。米国連邦保安官局は2024年に、没収したデジタル資産の保管および取引を行う機関としてCoinbase Prime(コインベースプライム)を選定。そのため、今回の動きは「押収資産の統合と安全な保管」を目的とした通常業務の一環とも考えられる。

戦略的ビットコイン準備金と売却禁止ルールの壁

今回の移管が特に議論を呼んでいるのは、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が2025年3月に発令した「戦略的ビットコイン準備金」の設立に関する大統領令との兼ね合いだ。この大統領令では、政府が保有するビットコインを売却せず、国家の準備金として保管することが規定されている。

しかし、サン氏の解説によると、売却が禁止されるのは「最終的な没収手続きを完了した」ビットコインのみだ。さらに、裁判所が法執行機関への補填や被害者への賠償に充てるよう指示した分は例外となる。

今回移動したコインは現在進行中の刑事事件に関連するものであり、準備金とは区別して管理されている可能性が高いとみられます。なお、イーサリアムはこの売却禁止ルールの対象外であり、財務省の権限で比較的自由に処分できる備蓄に分類されている。

冷静な市場と政府の圧倒的な保有量

今回の巨額移管に対し、暗号資産市場の反応はいたって穏やかです。ビットコインやイーサリアムの価格は24時間で0.1〜0.5%程度の間で小幅な値動きにとどまっており、パニック売りなどは起きていない。

米国政府は依然として世界最大級の国家暗号資産保有国であり、ウォレットには約32.5万BTCを含む、総額約206億ドル(2026年時点、約3.3兆円)の資産が眠っている。今回の約3億ドルという金額は、政府の保有総額から見れば「誤差の範囲」であり、市場が冷静さを保っている背景には、この圧倒的な財務基盤への安心感もあるようだ。

 

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