スタンダードチャータード銀行がMiCAライセンスを取得(ESMA登録):登録暗号資産関連企業は280社に拡大

スタンダードチャータード銀行がMiCAライセンスを取得

大手金融機関スタンダードチャータード銀行の動きです。同行はルクセンブルク法人を通じてMiCA(暗号資産市場規制)認可とEMI(電子マネー機関)ライセンスを取得した。

ESMA(欧州証券市場監督機構)は、EU(欧州連合)のMiCAに基づく登録簿を更新し、新たに37社の暗号資産サービスプロバイダーを追加。これにより、EU域内で認可を受けた暗号資産関連企業は計280社に拡大した。

2026年7月1日(水曜日)をもって各国の国内規制による移行・猶予期間が終了したため、今回の更新は統一ルールへの移行後で初めての大規模な変更となる。今後、認可を得ていない企業はEU内での新規顧客の受け入れ停止や、サービスの段階的な縮小を余儀なくされる。

これまではルクセンブルク国内の制度下で限定的に事業を行っていたが、今回の認可により、EU加盟国全体で暗号資産カストディ(保管・管理)などのサービスを展開できる「パスポート制度」の利用が可能になる。同行ルクセンブルク支店のローラン・マロキーニ(Laurent Marochini)CEO(最高経営責任者)は、欧州全域へ段階的にサービスを拡大していく方針を示した

しかし、伝統的な金融機関の参入に対して、コミュニティからは疑問の声も上がっており、あるXユーザーは「暗号資産ビジネスの収入を理由に銀行口座を閉鎖された。金融機関自らがWeb3へ移行する一方で、Web3ユーザーをリスク対象として扱うのは矛盾している」と指摘。銀行側の個人向けリスクポリシーのあり方が今後の課題となりそうだ。

拡大する登録企業と国別の勢力図

新しく追加された37社には、伝統金融から暗号資産ネイティブ企業まで多種多様な企業が名を連ねている。

暗号資産ネイティブ: 機関投資家向け取引プラットフォームのFalconX(ファルコンX)がマルタの規制当局から承認を得たほか、Sygnum Europe(シグナム・ヨーロッパ)やRonin EM(ローニンEM)などがリストに加わった。

国別のライセンス取得企業数では、独自の暗号資産カストディライセンスを早期から整備していたドイツが57社で圧倒的な首位を維持。次いでフランスが31社、オランダで26社、マルタとキプロスが各20社と続いている。


予測市場への規制リスクも浮上
ESMAは登録簿の更新に合わせ、Polymarket(ポリマーケット)などに代表される「予測市場」についての声明も発表した。

特定のイベントベースの契約が既存の金融商品(バイナリーオプション)に該当する可能性があると警告しており、該当した場合は個人向け販売が禁止される恐れもある。すでにスペインなどが一部プラットフォームを一時禁止にするなど、欧州全域で審査の目が厳しくなっているのが現状だ。