コインベース(Coinbase)、AIによる生産性向上を理由に決算発表を前に14%の人員削減へ

コインベースがAIによる生産性向上を理由に14%の人員削減へ

コインベース(Coinbase)は、AI(人工知能)とコスト管理へのシフトに伴い、第1四半期決算発表を前に従業員の14%を削減すると発表した。

コインベースのブライアン・アームストロング(Brian Armstrong)CEO(最高経営責任者)は2026年5月5日(金曜日)、全世界の従業員の約14%にあたる約700人を削減すると発表。同社は、この決定は運営コストの抑制と業務の効率化を目的としていると述べたほか、同CEOは、AIによって小規模なエンジニアリングチームの生産性が大幅に向上したと述べている。同社は昨年(2025年)末時点で約5,000人の従業員を抱えており、今回の人員削減は、近年のコスト削減策の中でも最も大規模なものの一つとなる。

4月に同社内でAIエージェントのテストを開始た際に同CEOは、「近い将来、人間の従業員よりもエージェントの数の方が多くなるだろう」と述べていた。5月5日の人員削減は、この予測が単なる予測から現実のものへと移行したことを示す、最初の構造的な人員削減措置となった。

この組織再編は、財務面にも影響をおよぼす。 同社は主に、退職金や従業員関連費用として、5,000万ドル(約78.8億円)から6,000万ドル(約94.5億円)の費用を計上する見込みで、これらの費用は、第2四半期の決算に反映される見込みだ。

同CEOは今回の削減について、AIによって小規模なエンジニアリングチームの経済性を変えたことが直接の原因だとし、従来ははるかに多くの人員を必要としていた成果を上げられるようになったと人員削減の決断に至った要因を語っている。

アナリストの見通しははっきりと分かれている

今回の発表を受けてコインベースの株価は上昇し、投資家は一この動きを利益率の改善と捉えている。

一方で経営陣は、今回の人員削減を、より広範なAIへの移行と関連付けている。同社は、「AI時代」と位置づける時代に向けて、効率性と自動化に重点を置き、事業運営の最適化に取り組んでおり、この移行は、テクノロジーおよび金融業界全体に広がるトレンドを反映している。企業は、従来の事業運営コストを削減しつつ、AIを活用したインフラへのリソース配分をますます進めている。

バーンスタイン(Bernstein)のアナリスト、ゴータム・チュガニ(Gautam Chhugani)氏は、目標株価330ドルで“買い”のレーティングを維持し、大きな上昇余地があると見ている。一方、バークレイズ(Barclays)のアナリスト、ベンジャミン・ブディッシュ(Benjamin Budish)氏は、バリュエーションと市場リスクへの懸念から、目標株価140ドルで“売り”のレーティングを維持。みずほ証券のダン・ドレフ(Dan Dolev)氏は、目標株価を170ドルに引き下げ、“中立”のレーティングを維持し、意見は分かれている

人員削減は、決算発表を前に新たな不確実性を生み出しており、投資家は現在、収益動向、コスト管理、今後の戦略に関する明確なシグナルを求めている。

同社の発表に注目が集まる要因は、規模の大きさと、アームストロングCEOが市場状況ではなくAIの生産性を決定の根拠として明確に挙げたことにある。

 

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