12歳の少年がNFTで29万ポンドを稼ぐ
ロンドン出身のベニヤミン・アーメド(Benyamin Ahmed)さん(12歳)は、Weird Whalesと呼ばれる一連のピクセル化されたアートワークを作成し、NFT(非代替性トークン)を販売し、学校の休暇中に約29万ポンド(日本円で約4,380万円)を稼いだことが複数メディアの報道で明らかになった。
アーメドさんが作成したのは、ピクセル化されたクジラのミーム画像と人気のデジタルアートスタイルからインスピレーションを得たもので、3,350のデジタルアートから構成されている。NFTを使用することで、アートワークを「トークン化」して売買できるデジタル所有権証明書を作成することができ、誰でも自由に販売できる。しかし、アーメドさんは、アートワークを売却した収益をイーサリアム(Ethereum/ETH)の形で保持しているため、価値が上下する可能性があり、彼がそれらを保持しているデジタルウォレットがハッキングまたは侵害された場合に当局からのバックアップがないことなどリスクもある。
父の勧めで5歳からコーディングを開始
通常、購入者に実際のアートワークやその著作権を与えるものではないが、その所有権を得られる新しいトークンとして近年注目を集めている。アーメドさんは普段、自分自身の趣味であるYouTube動画を作成しており、水泳、バドミントン、テコンドーなどを友人と一緒に楽しんでいるごく一般的な少年である。また、彼の父親は伝統的な金融機関で働くソフトウェア開発者であり、アーメドさんが5歳の時にコーディング(※1)を始めるように勧めたと話しており、次のように語っている。
プログラミング言語を用いてプログラムのソースコードを記述する作業のことで、ソフトウェアの仕様をプログラムで実現するプログラミング作業の中でも、特にプログラム設計を行い導き出されたアルゴリズムを、プログラム言語を用いて符号化させる作業のことを指す
息子にコーディングをさせたいと考えている親たちへのアドバイスは、コーディングを強制しないこと。おそらく、仲間からプレッシャーを受けるため、料理が好きで料理をしたり、ダンスが好きでダンスをするのと同じで、やりたいことをさせるべきです。
すでに3作品目を製作中
アーメドさんの父親は、息子が著作権法に違反していないことを100%確信しており、弁護士に彼の作品監査を依頼し、デザインを商標登録する予定とのこと。アーメドさんはすでに、彼の3番目のアートワークであるスーパーヒーローをテーマにしたコレクションを現在作成中で今後の作品にも高い関心が寄せられている。
トレーディングカードなどと同様に、アートの世界はNFTとの調和を進めており、今ではアーティストの重要な追加の収入源にさえなっていると元Christie’s(クリスティーズ)の競売人チャールズ・オールソップ(Charles Allsopp)氏はBBC (英国放送局)によるインタビューの中で語っている。
記事参照:BBC