ゲームストップがeBayに560億ドルの買収提案
ゲームストップ(GameStop)は、小売業以外の事業拡大を目指し、eBayに対し現金と株式を組み合わせた560億ドルの買収提案を行った。
ビデオゲーム小売大手のゲームストップは、eBayに対し560億ドルの買収提案を一方的に行った。これにより、ミーム株で話題となったゲームストップは、大胆なeコマース買収劇の中心に躍り出た。この提案は、eBayの株価を1株あたり125ドルと評価しており、現金と株式で分割して支払われる。
ゲームストップは既にデリバティブと株式を通じてeBayの約5%の経済的持分を取得。今回の買収により、事業統合と潜在的なシナジー効果を通じて年間約20億ドルのコスト削減が見込まれると試算。シナジー効果には、米国にある1,600店舗をeBayの物流および認証サービスに活用することなどが含まれる。また、この買収によって実店舗のサポートを備えた、より強力なオンライン小売の競合企業が誕生する可能性があると述べている。
この提案は、eBayがアマゾン、ウォルマート、Shein、Facebook Marketplaceからの圧力の高まりに対抗するため、マーケットプレイスの刷新に取り組んでいる中での動きだ。
ゲームストップとeBayの時価総額に大きな隔たり
ゲームストップのライアン・コーエン(Ryan Cohen)CEOは、コスト削減、収益性向上、米国における店舗ネットワークの役割拡大を軸に、今回の買収提案を説明した。
eBay会長宛ての書簡の中で、同CEOは両社が統合すれば、初年度の希薄化後GAAPベースの1株当たり利益が4.26ドル(約670円)から7.79ドル(約1,225円)に上昇する可能性があると述べている。また、ゲームストップが米国に約1,600店舗を擁するネットワークを、認証、受付、配送、ライブコマースの拠点として活用できる可能性を指摘しており、この提案は、実店舗とeBayのオンラインマーケットプレイスを結びつけるものとなっている。
今回の買収提案は、2021年のミーム株ブームで広く知られるようになったゲームストップにとって、大きな転換点となる。同社の主力事業であるビデオゲーム小売事業は、デジタルダウンロードの普及と消費者の嗜好の変化により、長期的な圧力にさらされてきたが、同CEOは、同社を従来の小売モデルから脱却させようとしている。
eBay側は、拘束力のない非公式提案を受け取ったことを認めており、買収提案が届く前にゲームストップ側から一切の協議や働きかけがなかったことを認めている。そのため、取締役会は財務および法律顧問とともに提案内容を検討しているが、eBayは株主に対し、検討期間中は何も行動を起こさないよう指示している。
一方で、eBayの時価総額は約462億ドル(約7.2兆円)とゲームストップの時価総額120億ドル(約1.9兆円)を大きく上回るため、今回の買収提案の規模は、資金調達と実行に関して深刻な疑問を投げかけている。また、この差は、買収を完了させるためには複雑な財務構造と強力な投資家の支援が必要となることを示唆している。























