仮想通貨決済会社ワイヤー(Wyre)が閉鎖を発表
サンフランシスコに本拠を構える仮想通貨決済会社ワイヤー(Wyre)は、長引く弱気市場を理由に6月16日(金曜日)、事業を縮小するとブログを通じて発表した事が分かった。
仮想通貨決済会社ワイヤーは、「最善の利益を守るため」業務を縮小すると発表。同社は、プラットフォーム上に資産を持つユーザーに対し、2023年7月14日(金曜日)までは同社のダッシュボード経由で資産の出金を続けるよう呼び掛けている。公式声明によると、同社またはその子会社の買収に興味のある当事者はメールを介して連絡するよう要請している。
規制当局からの圧力ではない
ワイヤーの閉鎖決定は、ステークホルダーと顧客の「最善の利益を守る」ために決定されたという。
同社は、この動きはどこかの規制当局によってワイヤーに強制されたものではないと主張。なお同社は、決済プラットフォームが閉鎖されたという報道をイオアニス・ジャンナロス(Ioannis Giannaros)CEO(最高経営責任者)が“規模の縮小”と閉鎖を否定してから半年以上が経過した後に決定されている。
ユーザーはプラットフォームからアセット削除を要請される
同社は閉鎖発表の中で、理由の1つとして市場状況を挙げ、次のように語っている。
ワイヤープラットフォームに資産がある場合は、7月14日(金曜日)までに同社プラットフォームのダッシュボードから引き続き資産の引き出しが可能です。
その後、同プラットフォーム上に残っている資産を回復するための別のプロセスが行われるとして、詳細についてはホームページやブログで通知すると述べている。今後数週間のうちにさらに多くの情報を共有する予定であり、同社やその子会社買収に関心のある個人や企業に対し、メールで連絡するよう指示している。
同社の苦しい状況は、米国のハイテク企業ボルト(Bolt)がサンフランシスコに本拠を置く仮想通貨決済サービスプロバイダーを15億ドル(約2122.8億円)で買収する契約から突然撤退した後に始まっている。これに続いて、2023年1月初旬に同社が市況の悪化に応じて撤退方針を変更したとの報道が続いていた。