バイナンスとフランクリン・テンプルトンが提携 トークン化で資本市場の選択肢を拡張

バイナンスとフランクリン・テンプルトンの提携を象徴するデジタル資産イメージ

伝統金融とデジタル資産の橋渡し

バイナンス(Binance)とフランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)が提携し、ブロックチェーンを活用したデジタル資産商品の共同開発を進めると発表した。

従来の金融の規模と分散型市場のスピードやアクセス性を組み合わせ、幅広い投資家層に向けたソリューションを提供する構想である。バイナンスは取引量とユーザー数で世界トップクラスの仮想通貨取引所である。フランクリン・テンプルトンは運用資産約1兆6,000億ドル(約235.5兆円)規模の資産運用会社で、コンプライアンスを踏まえた証券トークン化で実務経験を持つ。

今回の提携は、同社のトークン化の専門性と、バイナンスが有するグローバルな取引基盤および投資家ネットワークを組み合わせる枠組みである。フランクリン・テンプルトンのロジャー・ベイストン(Roger Bayston)EVP(エグゼクティブ・バイス・プレジデント)兼デジタル資産部門責任者は、投資家がアクセスしやすく信頼できる資産を求めているとし、次のように述べた。

バイナンスとの提携により資本市場の要件を満たす製品を提供し、未来のポートフォリオを共創できる

サンディ・カウル(Sandy Kaul)EVP兼イノベーション責任者は、ブロックチェーンを既存システムの脅威ではなく再構築の機会と捉え、Benjiテクノロジープラットフォームなど機関投資家向けのソリューションをより広く届ける考えを示した。

トークン化を実装段階へ

両社はトークン化を概念段階から実装段階へ進め、決済や担保管理、大規模ポートフォリオの効率化を目標に掲げる。

資本市場における効率性や透明性、アクセス性の向上を意図し、デジタル資産を活用した競争力のある利回りや決済効率の提供を目指す。バイナンスのキャサリン・チェン(Catherine Chen)VIPおよび機関投資家部門責任者は、この提携が仮想通貨と従来の資本市場の架け橋となり、より大きな可能性を切り開くと強調した。具体的な新製品やイニシアチブの詳細は、年内に発表される予定である。

 

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2022年1月から仮想通貨を触り始め、みるみるうちにNFTにのめり込んでいった。 現在はWeb3とECの二刀流で生計を立てている 得意なのは喋る事、好きな食べ物はカレー、好きなゲームは格闘ゲーム