HKMAが年内のステーブルコインライセンス発行はないと明言
HKMA(香港金融管理局)は2025年7月29日(火曜日)、8月1日に発効する包括的な規制枠組みを最終決定したにもかかわらず、年内にステーブルコインのライセンスを発行しないと発表した。
規制体制が8月1日の官報公示に向けて準備を進める中、ステーブルコインのライセンス発行を延期決定を下したことは、急速な普及への警戒感を示している。このガイドラインは、マネーロンダリング(資金洗浄)対策や準備金の透明性など、発行機関に厳しい要件を課している。副CEOのダリル・チャン・ワイマン(Darryl Chan Wai-man)副CEO(最高経営責任者)は、申請の審査にかかる「膨大な作業量」を理由に、承認は2025年初頭までには実現せず、仮に承認されたとしても、ごく少数の機関に限られる可能性があると述べた。
香港、ステーブルコイン構想でスピードより厳格さを重視
香港のステーブルコイン認可停止は2025年まで続くものの、新たに最終決定された規則は、精密さを重視した規制枠組みを明らかにしている。
HKMAが7月29日に発表した声明では、以下の2つの中核的なガイドラインが示されている。
- 認可発行者に対する資本および業務要件規定
- 厳格なマネーロンダリング対策の強制
このガイドラインには、既存の発行者が新制度に移行する方法も明確にされており、来月施行されるこの規則に違反した者は、香港のステーブルコイン条例に基づき罰則を受ける可能性がある。
一方、HKMAのエディ・ユー(余宇:Eddie Yue)長官は、ステーブルコインをめぐる最近の投機的な熱狂に対する懸念に触れ、これを「市場の狂乱」と表現。同長官は、現在ステーブルコインのライセンスを申請している申請者の多くは、曖昧な、あるいは未完成の提案を提出しており、多くの場合、運用に必要な技術的能力を欠いていると指摘。
新規申請者は厳しいスケジュールに直面。規制当局は予備的なフィードバックを得るために8月31日までに意向を表明するよう求め、早期審査のために9月30日までに完全な提出書類を提出するよう求めている。
認可手続きは「継続中」となっているものの、HKMAの段階的なアプローチはボトルネックを示唆。最もコンプライアンスを遵守した候補企業だけが初期審査を通過でき。同副CEOが爆発的な成長は見込めないと警告したことは、市場参入を意図的に抑制していることを示唆している。