スロベニアのリュブリャナ、2025年世界で最も仮想通貨フレンドリーな都市にランクイン

スロベニアのリュブリャナが仮想通貨フレンドリーな都市にランクイン

中央ヨーロッパの自然豊かな国、スロベニアの首都リュブリャナ(Ljubljana)は、マルチポリタンの「Multipolitan’s 2025 Crypto Cities Index(日本語訳:2025年版仮想通貨都市指数)」において、世界で最も仮想通貨フレンドリーな都市にランクインした。

Multipolitanによる2025年版報告書によると、リュブリャナは香港、チューリッヒ、シンガポール、アブダビといった主要金融センターを抑え、トップの座を獲得。これらの都市は長年、デジタル金融のリーダーとして認識されてきたが、リュブリャナは強力な仮想通貨インフラ、先進的な規制、実社会での導入実績を融合させ、ランキングで上位に躍り出た。この報告書では、税制やライセンス制度、インターネット速度、キャピタルゲイン税、150台以上の仮想通貨ATM機導入状況と、デジタル通貨を受け入れる多くの小売店があり、日常生活における顕著な統合など、さまざまな要素が考慮されている。

リュブリャナがトップに立った主な理由

リュブリャナが世界の他の都市を抑えてトップに立った主な理由の一つは、深く根付いた仮想通貨文化だ。

リュブリャナには150台以上の仮想通貨ATMと、デジタル資産を受け入れる小売店が密集しており、その規模からすると異例の高い実社会での普及率を誇っている。これは、デジタル資産が取引プラットフォームやニッチな金融サービスに限定されている都市に比べて、リュブリャナの優位性を高めている。

また、普及率の高さに加え、リュブリャナは地域に密着したエコシステムからも恩恵を受けており、Blockchain Alliance Europeなどの組織やBlocksquareなどの企業に支えられた強力な仮想通貨文化と地域エコシステムが、この発展に貢献。規制コストの高さにもかかわらず、リュブリャナは引き続き仮想通貨関連の人材を惹きつけており、Consensusなどのイベントが地域に拡大し、CZ(ジャオ・チャンポン:趙 長鵬:Zhao Changpeng)氏やヴィタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏などの業界関係者が各地を回っている。

その他のランキング入り国

香港は、規制の明確さと仮想資産ライセンス制度の拡充により、2位にランクイン。2022年以降、香港は仮想通貨企業向けの新たなコンプライアンス要件を導入し、10の取引プラットフォームにライセンスを付与した。

チューリッヒは香港と同率で2位となり、経済の安定性とスマートシティのイノベーションで高い評価を受け、スマートシティとしての実績と経済の安定性で知られるスロベニアは、インフラと富の指標で高い評価を獲得。

シンガポールとアブダビがトップ5にランクインしました。両都市は、低い税負担と適切なインセンティブによって、どちらも引き続き税制優遇政策と仮想通貨関連企業誘致のための重点的な取り組みの恩恵を受けている。

このレポートには、仮想通貨産富集中指数も掲載されており、スロベニアが再びトップに立ちっている。スロベニアの暗号資産保有者の平均保有額は24万500ドル(約3,400万円)で、キプロスの17万5,000ドル(約2,500万円)や香港の9万7,500ドル(約1,400万円)を大きく上回っている。一方、米国居住者の平均保有額は2万3,000ドル(約330万円)強で、17位に留まっている。

ただし、スロベニアは2026年に個人の仮想通貨利益に対する25%の課税案が導入されると、困難に直面する可能性が危惧されている。この税は法定通貨への変換と仮想通貨購入に適用されるが、仮想通貨間の取引やウォレット間の送金には適用されない。政府はこの税によって年間2,500万ユーロ(約40億円)の収入を見込んでいるが、批判的な意見としては、イノベーションを阻害し、仮想通貨関連起業家の移転を迫る可能性があると指摘されている。

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