テザーCEOが米国向けステーブルコインの発行を検討
テザー(Tether)のパオロ・アルドイノ(Paolo Ardoino)CEO(最高経営責任者)は、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米国大統領の仮想通貨政策の中、同社が米国に特化したステーブルコインの発行を検討していることを明らかにした。
USDT発行者のテザーは、ドナルド・トランプ大統領の仮想通貨政策によって推進される米国限定のステーブルコインの発行を検討している。この政策により、テザーのような外国のステーブルコイン発行者はマネーロンダリング(資金洗浄)防止要件に準拠することが義務付けられ、厳しい監査を受けることになる。
規制法の解決策としてステーブルコインを検討
このプラットフォームはこれまで米国の顧客をサポートしていなかったため、同社の戦略の大きな転換を示すものである。
同CEOは、米国が新しいステーブルコイン規制を導入した場合、米国に特化したステーブルコインを導入する可能性があると明らかにした。米国籍の新しいステーブルコインの導入を検討している背景には、同社が差し迫った規制法の解決策として検討している事にある。
仮想通貨業界の成長と統合に伴い、世界中の複数の管轄区域では、金融システムへの影響を制御するため、ステーブルコイン固有の規制を作成し始めている。
これらの新しい法律は、いくつかのビジネスに影響を与える可能性があり、特にテザーは、特定の市場で挫折に直面している。実際、当NEXTMONEYの2025年3月4日付け特集記事「バイナンス(Binance)、欧州ユーザー向けUSDTとその他の非準拠ステーブルコイン上場廃止へ」で報じているように、EU(欧州連合)のステーブルコイン発行者に対する新しい要件に準拠していないため、欧州のサイトから USDT を上場廃止している。
テザーの規制遵守について
同CEOは、テザーが米国の法執行機関と規制を遵守していることを強調し、規制当局と直接のつながりがあると付け加えたうえで、次のように述べている。
当社は、FBIや米国シークレットサービスと提携している唯一の企業で、(司法省と)直接連携し、裁判所の命令を待つことなく行動しますが、実際には法執行機関と直接のつながりを持っています。