チャンポン・ジャオ氏が香港イベントでBNBの見解を語る
BNBチェーンは香港でMost Valuable Builder(※以下、MVBと表記)プログラムのシーズン9を正式に開始した。
BNBチェーンは香港でMVBプログラムのシーズン9を開始し、バイナンス(Binance)の創設者ジャオ・チャンポン(趙 長鵬:Zhao Changpeng)氏やイーサリアム(Ethereum/ETH)の共同創設者イタリック・ブテリン(Vitalik Buterin)氏など、ブロックチェーン業界の主要人物を招いての発表となった。当日共同で登場人物らは、AI(人工知能)、DeFi(分散型金融)、depIN(※1)、deSci(※2)、ゲームなどの分野の16の初期プロジェクトを含む新シーズンで、これらのWeb3プロジェクトを拡大するクロスチェーン協力の象徴的な瞬間を示した。
ブロックチェーン技術を使用した分散型ネットワーク アーキテクチャーの事で、ネットワーク内で物理的リソースが余っている人は、そのリソースを求めている人に提供でき、リソース提供者はそのネットワークで流通している独自の仮想通貨を、報酬としてもらえる。
(※2)deSci(Decentralized Science:ディサイ)分散型科学とは…
既存の科学=サイエンスが抱える問題を、Web3やブロックチェーンなどの技術で、既存の科学領域の問題解決を目指す取り組みを指す。
また、MVBシーズン9は、Binance Labsを通じて直接指導、技術サポート、資金調達の機会を提供し、初期段階のビルダーを育成することに重点を置いているとのことだ。選ばれた計16のプロジェクトは、YZi Labsから投資支援を受ける機会があり、4週間のインキュベーションに参加する予定で、プレスリリースによると、BNBチェーン、YZi Labs、CMC Labsが協力して4週間のアクセラレータプログラムを実行した。
BNBスーパーミートアップで過去の失敗経験を告白
BNB チェーンMVB第9回イベントに出席後に開催されたBNBスーパーミートアップ(BNB Super Meetup)に登壇したジャオ氏は、仮想通貨業界が現在直面している課題を認めたうえで、次のように述べている。
業界は現在、特に健全とは言えません。われわれは短期的な利益にあまりにも注目しすぎている。
同氏は、バイナンスの過去の戦略、特にDeFiへのアプローチにおける失敗を認め、BNBエコシステムに十分焦点を当てていなかったと述べ、大きな間違いであったと告白。BNBの将来の価値について質問されると、具体的な予測を控え、BNBの使用例が増えれば自然にその価値が上がると述べるにとどまった。
ジャオ氏らの登場は参加者を大幅に増やし、実用的で持続可能なブロックチェーン ソリューションを拡大するための業界全体の取り組みを強調。このイベントは、リーダーやイノベーターを集めてWeb3の将来について話し合い、最新の進歩とソリューションを紹介するため、単なるカンファレンスの域を超えていることは注目に値するとして注目が集まっていた。
刻々と状況が変化するなか、ジャオ氏の視点は、経験豊富な投資家と新規参入者の両方にとって貴重な指針となり、不安定な仮想通貨の世界をナビゲートする上で投機よりも戦略が重要であることを強調している。