コインベースがインドの仮想通貨業界に再参入計画
米国に本拠を置く大手仮想通貨取引所コインベース(Coinbase)は、FIU(Financial Intelligence Unit:金融情報ユニット)の承認を得た後、2025年末までにインドでの事業を再開する予定だ。
We're approved to launch in India. 🇮🇳
— Coinbase 🛡️ (@coinbase) March 11, 2025
インドでの発売が承認されました。
コインベースは、FIUの承認を得た後、2025年末までにインドの仮想通貨業界に再参入する予定で、バイナンス(Binance)やクーコイン(KuCoin)といった既存プレイヤーと競合することになる。
コインベースは、2023年初頭に事業を中止しており、今回の再参入計画はほぼ2年の中止を経ての再参入予定となる。同取引所は最近、インドの規制当局であるFIUに登録し、インドで仮想通貨取引サービスを提供する承認を得た。同取引所は、2025年末までに小売サービスを導入し、時間をかけて製品を導入する予定だ。インドの仮想通貨業界に再参入するという決定は、規制条件の改善とともにデジタル資産の需要が大幅に高まっていることを受けて下されており、同社のアジア太平洋地域マネージングディレクターであるジョン・オログレン(John O’Loghlen)氏はメディアに対して次のように語っている。
インドは現在、世界で最も刺激的な市場機会の1つであり、現地の規制に完全に準拠しながら投資を深化できることを誇りに思う。
3月11日、同取引所はSNSを通じてインドでのサービス開始が承認された事を発表し、その後、ポール・グレワル(Paul Grewal)CLO(最高法務責任者)からも、「CoinbaseはFIUに登録されました」と発表されている。さらに、同取引所のブログには、同取引所がインドで仮想通貨取引サービスを提供する予定であることを改めてて明らかにしているが、詳細については明らかにしておらず、現時点でははっきりわかっていない。
インドは仮想通貨へ友好的な姿勢へと方針転換か
コインベースによる最初のインド進出は2022年であったものの、インド中央銀行との問題に直面した事により、わずか数日で終わっている。
同取引所は、「現地の期待と業界規範に沿っていることを確認するために、関係当局と協力することに尽力している」と当時述べていた。
インドの仮想通貨市場については、他の国々と比較すると、かなり複雑な歴史をたどっており、方針や法的位置づけについても二転三転してきた経緯がある。また、FIUは長年にわたり、複数の仮想通貨取引所を禁止している。しかし、現在の世界的な仮想通貨採用が熱を帯びるにつれて潮目は変わりつつあり、インドが取り残されるのではないかという懸念が高まっていることから、今後のインド仮想通貨市場の動向がどのようなかじ取りに動くのか、注目される。