ポリマーケットがシンガポールで禁止に
シンガポールは、仮想通貨ベースの分散型予測市場ポリマーケット(Polymarket)を違法賭博と称して禁止した。
無認可賭博プラットフォームの取り締まりの一環としてシンガポールは、ポリマーケットを違法賭博プラットフォームと称して正式に禁止。ポリマーケットは米国やフランスでも問題となっているが、今後、同国でポリマーケットを使用しようとすると罰金や懲役刑が科せられる可能性がある。
シンガポール政府による今回の決定は、2025年1月12日(日曜日)に決定され、遮断。ユーザーが選挙からスポーツまであらゆるものに賭けられるポリマーケットは、必要なライセンスなしで運営されていると非難・警告されている。この警告は賭博規制法第20条に言及し、法律違反に対して最高1万ドル(約157万円)の罰金と6カ月の懲役刑を科すとしている。
現実世界の出来事の結果にUSDCを賭けられる人気プラットフォーム
ポリマーケットは2020年に開始され、ポリゴン(Polygon)ブロックチェーン上で運営されており、ユーザーは現実世界の出来事の結果にUSDコイン(USDCoin/USDC)を賭けられる。
分散型で高速かつ伝統的なブックメーカーなしで賭けのスリルを楽しめる仮想通貨愛好家の間で人気があるプラットフォームだ。2022年のギャンブル管理法の下では、シンガポール人にギャンブルサービスを提供するすべての事業者はライセンスを必要とし、例外はない。当初はギャンブル規制当局(GRA)が執行していたが、1月1日より警察が担当。コボ・グローバル(Cobo Global)の投資・保管担当副社長アレックス・ズオ(Alex Zuo)氏は、Xへ次のように投稿している。
polymarket在坡正式定义为博彩网站,想下注只能去国营博彩公司哦,否则面临罚款和坐牢哦 pic.twitter.com/VdoozWAVgE
— alexzuo (@alexzuo4) January 12, 2025
ポリマーケットはシンガポールではギャンブルサイトとして正式に定義されており、賭けをしたい場合は国営ギャンブル会社に行くしかありません。そうでない場合は罰金と懲役刑が科せられます。
ポリマーケット問題に世界が注目
ポリマーケットの問題はシンガポールにとどまらず、複数の管轄区域で非難されており、世界中の規制当局が注目している。
NEXTMONEYの特集記事「CFTC、ポリマーケット(Polymarket)調査の余波の中、コインベース(Coinbase)に召喚状」で報じたように、米国では、2022年にCFTC(商品先物取引委員)が召喚状を送付。その後、ポリマーケットはCFTCとの訴訟で140万ドル(約2.2億円)を支払って和解している。CFTCはポリマーケットが未登録のデリバティブ取引プラットフォームを運営していると非難し、和解の一環としてプラットフォームは米国のユーザーをブロックすることに同意。
しかし、規制当局はポリマーケットが約束を守ったとは確信できず、FBI(Federal Bureau of Investigation:米国連邦捜査局)は同社を徹底的に調査し、和解後も米国ユーザーによる取引が継続されているかどうかを調べている。
フランスも強硬な姿勢をとっている。2024年11月11日付の当サイト特集記事「フランス当局、仮想通貨賭博プラットフォーム「ポリマーケット」の禁止を検討」で報じているように、2024年11月、仏・国家賭博局はポリマーケットをブロック。フランス当局は、現地ユーザーが米国大統領選挙に巨額の賭けを行った後、このプラットフォームに警告を発している。
このような規制の厳しさにもかかわらず、ポリマーケットは依然として多額の現金を稼いでいる。2025年1月初旬だけでも、このプラットフォームの取引量は4億3,100万ドル(約678.7億円)に達している。