BaFinとECB、ドイツのDekaBankが仮想通貨保管ライセンスを取得

ドイツのDekaBankが仮想通貨保管ライセンスを取得

ドイツのDekaBank(デカ銀行)は、同国の金融監督機関であるBaFin(Bundesanstalt für Finanzdienstleistungsaufsicht:ドイツ連邦金融監督庁)とECB(European Central Bank:欧州中央銀行)から仮想通貨保管ライセンスを獲得し、大きな勝利を収めた。

独・DekaBankはBaFinとECBから仮想通貨保管サービスの提供を承認されKWG(Kreditwesengesetz:銀行法)に基づいて付与される。その結果、同銀行はコメルツ銀行に加わり、この分野で事業を展開する数少ない伝統的なドイツの銀行の1つとなった。MiCA(仮想通貨市場規制)法など、ドイツの新しい仮想通貨規制により、同銀行は2025年にEU(欧州連合)全体で仮想通貨事業を拡大する準備が整っている。

MiCAの停滞か

ドイツの機関にとってMiCAには少々課題があり、2023年10月、KMAG(暗号資産市場監督法)の草案が導入された。

これは、ドイツの古い暗号資産規則をMiCAに置き換える法律であるものの、問題は、この法律が可決されておらず、ドイツの与党連合が崩壊したため、すぐには可決されない可能性が高いことだ。そのため、理論上はデカ銀行のライセンスによりEU内での営業が認められることになるが、KMAG法の可決が条件となる可能性があるとみられている。

ドイツの規制スピード

KMAG(仮想通貨市場監督法)は、ドイツの古い仮想通貨規則をMiCAの新しいフレームワークに置き換えることになっている。

この法律は2024年12月18日にようやく可決され、DekaBankなどの機関はEU全体で仮想通貨業務を拡大する許可を得ている。KMAGが可決される前は、規制のあいまいな状態が銀行にとって厄介な状況であったものの、ドイツの時間をかけた着実な仮想通貨規制へのアプローチには利点がある。2013 年には仮想通貨を金融商品として認めた初の国の一つになり、2020年には、すべての仮想通貨取引所にBaFinのライセンス取得を義務付けている。

他国があいまいなガイドラインに手探りで取り組むなか、ドイツは仮想通貨のルールを明確に定めたことにより、ヨーロッパの仮想通貨シーンで重鎮の座に収まり、うまく機能している。

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