Binanceスマートチェーン、240万ドルのTurtleDex出口詐欺被害

Binanceスマートチェーンが出口詐欺被害

BSC(Binance Smart Chain:バイナンス・スマートチェーン)上のDeFi(分散ファイナンス)ファイルストレージプロジェクトであるTurtledexで、昨日、240万ドル以上の資金が出口詐欺に見舞われたことが明らかになった。

Turtledexは3月15日にローンチされた分散型ファイナンスであり、ユーザーがデータやファイルを安全にオンラインに保存するのに役立つDeFiストレージプラットフォームとして、わずか2時間で9,000 BNBトークン、約240万ドル(約2億6,000万円)を調達していた。しかし、昨日の時点ですでにウェブサイトがアクセス不可能となり、ツイッターの公式口座も削除されたことが確認されており、約9,000BNBで、約2.5億円相当が持ち逃げされた状態だ。

3月19日(金曜日)18時30分頃、プロジェクト側が、ネイティブトークンであるTTDXの取引プールから、もう一つのプールトークンであるBNBを引き抜き、イーサリアムに換金しバイナンス取引所に送金していたことが判明。

DEX上のトークンは、取引の流動性を高めるために、プールに2種類の取引ペアトークンを提供する必要があり、プロジェクト側がユーザーから提供されたトークンを引き抜く可能性が以前から指摘されていた。

また、BSC関連のメディアサイトも今回の事件を掲載し、ユーザーがDeFi関連のトラブルを回避するために、明確なロードマップがあるかどうかや、ホワイトペーパーが公開されているかなどを確認するように注意喚起している。BSC基盤の詐欺関連事件は今回が初めてではなく、3月5日には、Meerkat Financeが関わった持ち逃げ事件が発生しており、Binance USD(BUSD)とバイナンスコイン(BNB)など計3,100万ドル(約33億円)が被害に遭っている。

今回の事件に関して、仮想通貨取引所Binanceのジャオ・チャンペン(Changpeng Zhao:趙長鵬)CEO(最高経営責任者)はまだ公式のコメントを発表していないが、以前のツイッター発言から、TurtleDEXの事例を含め、DEXでの不正資金を徹底的に追求する姿勢を明らかにしている。