米国の18州がSECに対して訴訟を起こす
米国の18の州はSEC(米国証券取引委員会)とゲイリー・ゲンスラー(Gary Gensler)委員長を提訴し、金融規制当局が新興の仮想通貨業界に対して政府の行き過ぎた行為であると非難していることが明らかになった。
🚨SCOOP: 18 U.S. states have filed to sue the @SECGov and its commissioners, accusing them of unconstitutional overreach and unfair persecution of the #crypto industry under the leadership of agency chief @GaryGensler.
The lawsuit, signed by 18 Republican Attorneys General,… pic.twitter.com/wxOovuIRQH
— Eleanor Terrett (@EleanorTerrett) November 14, 2024
スクープ:米国の18州がSECとゲイリー・ゲンスラー委員長のリーダーシップの下で仮想通貨業界に対する違憲の権限拡大と不当な迫害を行ったと非難している。
共和党の司法長官18人が署名したこの訴訟は、3兆ドル(約462.8兆円)規模の業界に対する執行規制運動で同庁がいかに「政府の権限の大幅な逸脱」を犯し、その結果、州の経済を規制する権利を侵害したかを詳述している。
ストーリーは進行中で、完全な記事は近日中に公開される予定です。
原告には、ネブラスカ、テネシー、ワイオミング、ケンタッキー、ウェストバージニア、アイオワ、テキサス、ミシシッピ、オハイオ、モンタナなどの米国州が含まれている。訴状によると「SECはこの権限配分を尊重していない。それどころか、議会の承認もなく、SECは現在進行中の一連の強制措置を通じて、州から規制権限を一方的に奪い取ろうとしている。」とのこと。
ブロックチェーン協会によると、仮想通貨業界に対するSECのさまざまな法的措置は、2021年以降、仮想通貨企業の訴訟費用を合わせて4億2,600万ドル(約657億円)に上っている。
一貫したデジタル資産政策を持たないSECに批判の声
業界幹部は以前から、SECが一貫したデジタル資産政策を持たないことが、米国で開発者が直面する最大のハードルだと批判してきた。
またドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の当選後、SEC指導部の再編は投資家や業界幹部の間で広く予想されており、早晩実現するかもしれないと期待されている。同委員長の後任候補として複数の人物が検討されていると報じられている。その中には、当NEXTMONEYの2024年11月8日付特集記事「マーク・ウエダ委員が次期SEC議長に就任する可能性が浮上」で報じているように、同委員長のcompliance-through-enforcement approach(※コンプライアンスから執行までのアプローチ)を批判してきたマーク・ウエダ(Mark Uyeda)氏も含まれている。ウエダ氏は10月にFox Businessに出演し、仮想通貨を取り巻く規制環境について議論し、同委員長の政策を「業界全体にとっての災難」と批判している。
ロビンフッド(Robinhood)の法務・コンプライアンス・企業担当最高責任者ダン・ギャラガー(Dan Gallagher)氏もその候補に挙がっており、同氏は2011年から2015年にかけてSEC委員を務め、5月にSECがロビンフッドに送ったウェルズ通知に対抗する準備を整えていた。
実際、ゲンスラー氏は11月14日に開催されたPracticing Law Institute(実務法務研究所)の第56回Annual Institute on Securities Regulationのスピーチで、次期大統領からの解任の約束が迫っているにもかかわらず、反仮想通貨のレトリックを倍増させた。
この分野では、何年にもわたって投資家に大きな損害が発生しているとゲンスラー委員長は書いており、投機的な投資や違法行為への使用の可能性は別として、仮想通貨の大部分はまだ持続可能な使用例を証明していないとしてきしているようだ。