イーロン・マスク氏がTwitter社を買収
Twitter社は25日、米・電気自動車大手Tesla(テスラ)のイーロン・マスク(Elon Musk)CEO(最高経営責任者)による、買収提案を受け入れたと発表したことが分かった。
Twitterは25日、取締役会がマスク氏から1株あたり54.20ドル(約440億円)の現金で同社の株式を購入する入札を受け入れ、株式非公開企業になると発表。この取引は2022年に完了する予定だが、Twitterの株主と規制当局の承認が必要とのこと。Twitter取締役会はこれまで、マスク氏の買収に対して防衛策を取ってきたことが報じられており、今回の買収受け入れは劇的な方針転換と言え、マスク氏はコメントで次のように述べている。
Twitterは人類の未来に不可欠な事柄が議論されるデジタルな町の広場です。新機能による製品の強化、アルゴリズムのオープンソース化による信頼性の向上、スパムボットの撃退、そして全人類の認証によって、Twitterをこれまで以上に良くしていきたいと考えています。私は、会社やユーザーのコミュニティと協力して、その可能性を解き放つことを楽しみにしています。
買収発表後にDOGEが上昇
マスク氏によるソーシャルメディア大手の買収に影響を受て、発表後にドージコイン(Dogecoin/DOGE)の価値は27%上昇したことが明らかになっている。
実際、マスク氏は2021年4月のツイートで自らをDogefatherと呼ぶほどのドージコイン支持者であり、DOGEの価格変動は、しばしばマスク氏のツイートや行動と連動する。香港の仮想通貨投資会社Satori ResearchのTeong HngCEOは次のように分析している。
マスク氏はドージコインを公然と支持し、以前はこのトークンを好意的に話していました。市場は、彼がドージコインを決済システムとして取り入れるかもしれないと予想しており、それが今回の上昇につながっています。
マスク氏は過去にも仮想通貨市場を揺るがしており、2021年2月にTeslaはビットコインで15億ドル(約1,920億円)を購入し、支払いとして受け入れる予定だと述べたことで、自社株の上昇とともに仮想通貨の価格を高騰させている。非営利のメディア監視団体Media Matters for Americaの代表であるアンジェロ・カルソーネ(Angelo Carusone)氏は、発表前にTwitterが売却に同意することは、偽情報とそれを売り込む人たちのメリットになると警告している。